研究課題/領域番号 |
17500379
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
リハビリテーション科学・福祉工学
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
岡西 哲夫 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 教授 (80387670)
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研究分担者 |
岡田 誠 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 准教授 (00387672)
櫻井 宏明 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 准教授 (90387704)
才藤 栄一 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (50162186)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,890千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 90千円)
2007年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 大腿骨頸部骨折 / 移乗・移動動作 / 椅子からの立ち上がり動作 / バランス能力 / モーメント戦略 / 再転倒不安 / 転倒予防レディネス / 因子分析 / 椅子からの立ち上がり / 手すり / レディネス / 大腿骨頚部骨折 / スタビライズ戦略 |
研究概要 |
大腿骨頸部骨折患者の機能的帰結である移乗・移動動作の再獲得をめざした訓練法の研究として、健常高齢者20名(平均年齢63.4±4.3歳)を対象に、椅子からの立ち上がり動作を運動学習と筋力との関係から分析した。その結果、対象者のバランス能力と立ち上がり戦略の関連性、つまり、動作の運動性と安定性のトレードオフの関係を重視し、筋力をいかに効率よく、かつ習熟して発揮させるかに重点を置くべきであることが示唆された そこで、大腿骨頸部骨折患者9名(平均年齢82.0±7.7歳)を対象にして、椅子からの立ち上がり戦略の効果を、3種類の立ち上がりの仕方(教示なし、手すり利用、モーメント戦略)の筋活動特性で比較検討した。その結果、バランス能力を必要とするモーメント戦略は、術後初期は、その効果は著明ではないが、立ち上がり時の体幹の安定性を助ける脊柱起立筋の活動を促通し、訓練の進行段階とともに、下肢筋力を効率よく発揮させる効果があることが示唆された。次に、再転倒不安に対処するレディネスの効果を、大腿骨頸部骨折患者51名(平均年齢80.9±6.9歳を対象にして、レディネス調査結果から主成分分析・因子分析(Varimax回転)で検討した。その結果、寄与率の高い4因子を抽出し、名前をつけた。第1因子(寄与率15.78):移乗動作不安、第2因子(寄与率10.08:再転倒不安及び階段昇降不安、第3因子(寄与率9.22):訓練に対する安心感、第4因子(寄与率12.43)全体的満足感であった。 以上の結果から、高齢障害者の移乗・移動動作の改善をめざした訓練法は、体幹の前方移動を膝伸展モーメントに利用するモーメント戦略によって、脊柱起立筋の活動と、効率のよい下肢筋力発揮(筋活動の減少)の仕方を習熟すること。合わせて、対象者の心理が、特性不安4因子のどこに位置するかを予測しながら、移乗・移動動作訓練を有効かつ適切に介入する必要があることが示唆された。
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