研究課題
基盤研究(C)
我々は熱ショックを含む各種物理刺激の効果を培養細胞とHAを用いて迅速に調べる方法を開発してきた。すなわちマウス線維芽細胞を用い温熱刺激のような物理刺激を与えハイドロキシアパタイト(HA)と混合培養すると3次元様増殖の形成が促進されることを見出した。平成17年度の研究の目的は、3次元様増殖に温熱刺激が効果的に働く最適量と最小量を示すことであった。C3H10T1/2マウス線維芽細胞とHAを混合し設定温度が40〜45℃、処理時間は2〜360分間の温熱刺激を与えて10週間培養することにより3次元様増殖形成に必要な最小と最適な温熱量を調べた。その結果、3次元様増殖形成に必要な最小の温熱量は43℃2分間、また最適な温熱量は43℃10分間であった。43℃2分間は非処理対照の1.7倍、43℃10分間では3.7倍と非常に高い形成率となり、それぞれ有意差がみられた(p<0.05)。また、40℃で90分間・180分間と41.5℃15分間および44℃10分間も対照群に比べ高い形成率であった。平成18年度の研究では、温熱刺激による正常ヒト線維芽細胞の平面絹を媒体とした増殖形態の変化を調べ、そのメカニズムを分子生物学的に検討することを目的とした。正常ヒト細胞と平面絹を混合し、温浴槽を用いて40・43・45℃で各10分間の温熱処理を行い1週間毎に観察した。その結果、三次元様増殖はきざし、出来かけ、ほぼ形成、形成へと段階的に成就されていることを見出した。マウス細胞とHAを用いた実験では、三次元様増殖の形成を指標として温熱刺激の適用量を示してきたが、ヒト細胞と平面絹を用いた実験からは、きざしや出来かけを指標とすることが有用であることが判った。以上のことから、本実験で三次元様増殖の適用量の決定が進めば、温熱療法の効果判定を細胞レベルで決定するための糸口になることが期待される。
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