研究課題/領域番号 |
17500410
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
身体教育学
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研究機関 | 東京女子体育大学 |
研究代表者 |
覚張 秀樹 東京女子体育大学, 体育学部, 教授 (00297574)
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研究分担者 |
広瀬 統一 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 客員講師 (00408634)
福林 徹 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (70114626)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,710千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 認知科学 / 事象関連電位 / 発育発達 / 骨年齢 / 中枢情報処理能力 / 成長期 / パフォーマンス |
研究概要 |
本研究は成長期アスリートの中枢情報処理能力とパフォーマンスとの関連と、成長期の中枢情報処理能力の変化と生物学的成熟度との関連存明らかにすることを目的として研究を遂行した。その結果パフォーマンスレベルによって手(HRT)、足(FRT)、手足同時(CRT)の条件で評価した選択反応時間は、パフォーマンスレベルの高い群が有意に素早い反応時間を有していた(CRT,p<0.001;FRT,p<0.001;HRT,p<0.05)。 上述したように中枢での情報処理能力が球技系アスリートのパフォーマンスレベルと関連があることが示唆されたが、このような能力の発達は成熟の個人差が著しい成長期前〜中期にあるとされている。そこで成熟度を骨年齢で評価し、運択反応時間の横断的・縦断的変化との関係、そして事象関連電位(N200、P300)の変化との関係を検討した。その結果選択反応時間のなかで全身の動きが必要となる条件(CRT)で骨年齢との関連があり、さらにERPではN200潜時は10歳から12歳にかけて徐々に短縮する傾向を示し、暦年齢(r=-0.51、P<0.05)、骨年齢(r=-0.50、p<0.05)ともに有意な相関を示した。一方P300も同様に10歳から12歳にかけて緩やかに短縮し、骨年齢とのみ有意な相関を示した(r=-0.50、p<0.05)。これらの結果から、成長期サッカー選手の中枢情報処理能力は10歳から12歳という期間に徐々に発達するが、この変化に対して骨年齢のような生物学的成熟が少なからず影響することが推察された。 本研究は中枢情報処理能力の変化に生物学的成熟が影響し、さらに急激に発達する時期が成熟の急進期と一致することを示唆するものとして非常に興味深い結果といえよう。
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