研究課題/領域番号 |
17500478
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
|
研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
高山 博史 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (10197220)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
|
キーワード | 栄養学 / 内科 / 臨床 / 血液学 / 血栓、止血学 / 活性化血小板 / 血小板・単球複合体 / ラフト / 生活習慣病 / 血栓傾向 / 血小板 |
研究概要 |
糖尿病発症前のメタボリック症候群や予備軍を含む集団においてはBMIやウェスト周囲径あるいは間食摂取量が多いほど、また間食の糖質摂取量が多いほど血小板凝集能や単球・血小板複合体陽性率を含む面栓傾向の指標が亢進した。糖尿病患者群ではそれらの血栓傾向の指標は非糖尿病対象群よりも有意に高値であったが、非糖尿病対象群でみられたそれらの指標とBMIやウェスト周囲径および間食摂取量との有意な相関はみられなかった。糖尿病発症以前においては肥満傾向が血栓傾向に結びつくが、糖尿病発症後は糖尿病病態そのものが血栓傾向をさらに加速させることを示唆した。また糖尿病患者群では収縮期血圧または食物繊維摂取量と単球・血小板複合体陽性率との間でそれぞれ有意な正または負の相関関係が認められたが非糖尿病対象者では認められなかった。糖尿病患者では血圧の管理および食物繊維の摂取量を増やすように指導することが血栓傾向を抑制するうえで重要であることを示唆した。糖尿病患者4名、非糖尿病対象者2名で3回にわたりおよそ6から8ケ月の期間において食生活指導が行うことができたが、後者においてはウェスト周囲径の改善と血栓傾向の指標の改善をもたらすことができたが前者ではいずれも改善できなかった。糖尿病患者においては単に食生活指導のみでは短期間で血栓傾向の改善をもたらすことは困難であることを示唆した。 ウサギに高コレステロール食を3ケ月間与えたところ血漿中、血小板内および血小板膜ラフト中のコレステロール量や血小板凝集能および血小板コラーゲン受容体GPVIの発現量の増加がみられた。高コレステロール血症は血小板膜ラフトのコレステロール量を増加させ、それがコラーゲン受容体の増加をもたらし血小板機能充進にいたる可能性が示唆された。ヒトにおいてそのような機序が想定されるかどうかについてはヒトの症例数と観察期間を増やして研究がなお進行中である。
|