研究課題/領域番号 |
17500487
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 三重大学 (2006-2007) 浜松大学 (2005) |
研究代表者 |
坪井 宏仁 三重大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (20319338)
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研究分担者 |
小林 章雄 愛知医科大学, 医学部, 教授 (80135342)
高木 邦明 静岡県立大学, 薬学部, 准教授 (00187931)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,650千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2005年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
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キーワード | 抑うつ / 精神的ストレス / コルチゾル / 微弱発光 / 酸化・抗酸化 / IgA / 抑うつ状態 / ストレス / フォトン / 分泌型IgA / 抑うつ度 / 心理的ストレス |
研究概要 |
【目的】うつ病は、社会的問題であるばかりか、生活習慣病とも関連し、健全な生活を阻害する大きな要因である。うつ病の予防と健康寿命伸長のために、(1)「精神的ストレスまたは抑うつ」と「酸化的ストレス」の関連性を調査し「心身のストレス」を把握する体系を作成すること、(2)新しいストレス指標となる可能性の高いだ液の「微弱発光」をストレス測定に応用することが目的である。 【内容】われわれはだ液微弱発光(フォトンの総量)が精神的ストレス負荷により変化する可能性を示した。その再現性を確認するため、被験者に急性ストレスを負荷して微弱発光量の変化を測定した。一方、慢性的なストレス反応の代表として抑うつ状態を質問票により把握し、それを起床後30分間のだ液コルチゾル濃度、sIgA濃度、微弱発光量の変化とともに評価し、新たな慢性的なストレス把握体系を作成した。 【結果】急性ストレスとしてトラウマ的な怒りとうつの感情を被験者が想起した場合、だ液微弱発光は上昇し、sIgA濃度は低下することが示された。慢性的な心身のストレス状態を起床時コルチゾール反応にて把握し、sIgA、微弱発光も同時に測定したところ、抑うつ度の高い者では、起床後30分間にだ液sIgA濃度とその流量が(交絡因子で調整した上でも)有意に減少した。また、コルチゾルは抑うつ度の高い者で上昇する傾向にあり、微弱発光は抑うつ度の高い者で減少する傾向にあった。 【結び】急性ストレス負荷前後の微弱発光量変化を再現できた。しかしながら、その変化のパターンに関しては更なる検討の余地が残る。一方、慢性的なストレスに関する調査では、起床後のsIgAおよび微弱発光量の変化量が精神的な抑うつの程度と関連する可能性を示した。 微弱発光という物質の発するフォトン量が精神的ストレスに影響されることは独創的な新しい発見である。また、以上の結果を発展させ確かな結果を得ることは、健康寿命と医療経済に深い意義がある。(800字)
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