研究課題/領域番号 |
17500531
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 東京農業大学 |
研究代表者 |
本間 清一 東京農業大学, 応用生物科学部, 教授 (50017240)
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研究分担者 |
喜田 聡 東京農業大学, 応用生物科学部, 助教授 (80301547)
三浦 大機 (三浦 大樹) 東京農業大学, 応用生物科学部, 助手 (10439896)
細田 浩司 東京農業大学, 応用生物科学部, 有給副手 (40408662)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | コーヒー / メラノイジン / 亜鉛 / キレート / 微生物分解 / 脱色 / CoriorusversicolorIFO30340 / PaecilomycescanadensisNC1 / Coriolus versikolor IFO 30340 / Paecilomyes Canadensis NCI / Coriolus versicolor IFO30340 / Paecilomyces canadensis NCI / 金属キレート性 |
研究概要 |
コーヒーの褐色色素は、クロロゲン酸を始めとするポリフェノール化合物、スクロースおよび多糖類、アミノ酸・ペブチド・タンパク質などが焙煎時の高熱で成分間反応を介して高分子色素が形成される。焙煎で形成されたメラノイジンの中から、最もZn(II》を強く結合するZn(II)一コーヒー複合体として酸・塩基への溶解性、陰陽イオン交換樹脂とセルロースカラムクロマトグラフィーを用いてAp-Vを分離した。Ap-VのZn(II)への解離定数(Kd)をもってキレートの強さとした。 1.焙煎の強さがAp-Vのコーヒーメラノイジンのキレート能に及ぼす影響をしらべた。その結果、-10gKdとZn(II)の結合数はそれぞれ、浅煎りで7〜8と1〜2、中煎りで6〜7と3〜5、深煎りで5と12であり、焙煎が強くなるほど結合能は弱まり、結合するZn(II)は多くなる。 2.申請者は食品の高分子メラノイジンを穏和な条件下で脱色分解する目的で、微生物のスクリーニングを行った。インスタントコーヒーの褐色色素の退色を指標に開栓放置したインスタントコーヒーの中から分離したPaec〃omycesCapadens/sNC1,グルコースとアミノ酸のメイラード反応で形成された高分子モデルメラノイジンを基質にスクリーニングされたCorlorus versicolor IFO30340、さらに褐変した食品やモデルメラノイジンを脱色することが既知のStreptmyces verraensisTT314を準備した。準備期間中に、還元糖をもとにしたモデルメラノイジンやカラメルをS.verraensisの活性が低下し、本実験に使用できなくなったので、残った2種類の微生物を用いて色素分解実験を行った。 3.メラノイジンを脱色する培地に、還元糖とアミノ酸からなる3種累のモデルメラノイジン、カテキンやクロロゲン酸のポリフェノールを酸化して調製した褐色色素3種類、カラメル3種類、醤油、味噌、ウースターソース、インスタントコーヒー、タマネギソテーの色などを用いた。その結果インスタントコーヒーがポリフェノール酸化モデル色素と同程度に50%以上の脱色率を示したのはPaecilomyces CanadensisNC1による培養であった。CoriorusversleolorIFO30340による培養ではインスタントコーヒーとポリフェノール酸化モデル色素は却って40%以上の増色をしめした。 4.脱色の強い培養試料をゲル濾過タイプのカラムを用いるHPLCにかけたが、低分子画分に新たなピークは観察されなかった。この微生物分解の主な作用は高分子の解重合ではなく、発色団の官能基の変化と推定した。
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