研究課題/領域番号 |
17500555
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 名古屋文理大学短期大学部 (2006) 岐阜女子大学 (2005) |
研究代表者 |
松尾 眞砂子 名古屋文理大学短期大学部, 食物栄養学科, 講師 (90199761)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2006年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 味噌 / 抗酸化力 / 活性酸素消去力 / スーパーオキシドジスムターゼ / グルタチオンペルオキシダーゼ / 香辛料 / 12-HETE / 野菜 / グルタミンペルオキシターゼ / イソフラボン / 食品 / 生体機能利用 / 生理活性 |
研究概要 |
〔目的〕 味噌によって生活習慣病を予防するため、味噌の抗酸化力を維持・増進する味噌の調理法、併用する香辛料や野菜の影響を検討する。 〔方法〕 調理温度、香辛料野菜の種類による味噌の褐色度、ポリフェノール化合物、イソフラポンの変動とORACの関係を測定する。味噌の生体内抗酸化力への影響は、野菜の味噌煮液をラット肺ホモジネートの上清に加え、SOD活性、GSH-Px活性と12-HETE生成量の変動を測定して推定した。 〔結果〕 1.調理法の影響 味噌の抗酸化力は主として70%エタノール可溶性画分のORACで、色度の明度、総イソフラボン量やアグリコン量に比例した。味噌の調理法による抗酸化力は蒸す、煮る、妙める、焙る、加圧加熱の順で褐色度、DPPH-SCとORACが増大し、総イソフラボン量とアグリコン量が減少した。加熱によるORACの増大要因にはメラノイジンの生成が示唆された。 2.香辛料の影響 味噌を香辛料と調理すると、ショウガやゴマはポリフェノール量とOARCを増加し、ニンニクはポリフェノール量やイソフラボン量は増加しなかったが、ORACを増加した。唐辛子は褐色度とORACを低下させ、和芥子はポリフェノール量を増加したがイソフラボン量をORACを減少させた。これらの結果から、ショウガ、ニンニクとゴマはそれぞれ固有の抗酸化物質を溶出付加して味噌の抗酸化力を向上させ、唐辛子はメラノイジンの生成を抑制し、和芥子はメラノイジンの生成抑制とイソフラボンアグリコン量の減少により味噌の抗酸化力を減少させることが示唆された。 3.野菜の影響 味噌をニンニク、葉ネギ、チンゲンサイ、ナスやブロッコリーと加熱するとORACが増加した。その要因には、ニンニクの場合はポリフェノールの溶出により、葉ネギ、チンゲンサイとブロッコリーの場合はポリフェノールの溶出と褐色度の増加が示唆された。 4.生体内抗酸化力 ニンニク、ゴボウ、葉ネギはSOD活性とGSH-Px活性や12-HETE生成を促進し、タマネギ,チンゲンサイとピーマンはSOD活性を増大し、白ネギはSOD活性と12-HETEの生成を促進し、ナスはGSH-Px活性と12-HETEの生成を促進して体内でも味噌の抗酸化作用を増強することが示唆された。
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