研究課題/領域番号 |
17500556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 静岡県立大学 (2007) 岐阜女子大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
桑野 稔子 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (20213647)
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研究分担者 |
吉村 美紀 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (90240358)
井上 広子 静岡県立大学, 助教 (60438190)
浅野 珠美 元岐阜女子大学, 家政学部, 助手 (80387456)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,950千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 高齢者 / 栄養教育 / 行動科学理論 / 行動変容 / 低栄養 / 認知症 / 栄養学 / 食行動変容 / QOL / 認知(痴呆)症 / Precede Proceed model |
研究概要 |
本研究は、地域高齢者の実態を把握し、この解析結果を基に高齢者の生活に見合った有効な健康づくり、認知症予防対策としての福祉活動内容を構築する。そのために、高齢者の栄養教育方法の検討を行い、地域に貢献することを目的とした。 具体的な研究内容は、(1)環境要因の異なる地域高齢者の生活・食生活状況および栄養状態の実態を把握した。その結果、地域高齢者の生活状況や栄養状態は、環境要因により大きく影響を受けていることが明らかとなった。次に(2)地域在住高齢者に対する継続的な栄養教育効果の検討を行った。低栄養予防栄養教育プログラムを実施し、介入群および非介入群における効果を検討した。エネルギー及びたんぱく質摂取量が少ない対象者においては、栄養教育介入前に比べ介入後は、有意に摂取量が増加した。また、栄養教室参加回数の多い高齢者ほど、認知症の度合いを判定するかなひろいテストの点数が上昇した。一般的に行動変容しにくいと言われている高齢者においてもポイントを絞った栄養教育を行う事で、低栄養予防ができる可能性が示唆された。また、栄養教室など外出の機会を増やすことで認知症予防の可能性が示唆された。次に(3)自立した高齢者に対する行動科学理論に基づいた栄養教育の効果を明らかにした。高齢者の低栄養予防を目的に栄養教育を実施することにより、栄養教育強化群において、食物摂取状況、行動変容段階などが改善することが明らかとなった。また、かなひろいテスト合格者において、行動科学理論に基づいた積極的な栄養教育の強化により、行動変容段階の改善が期待できることが確認された。 以上の結果より、一般的に行動変容しにくいといわれている高齢者においても、行動科学理論に基づいた栄養教育介入をすることで、栄養状態が改善する可能性が示唆された。また、栄養教室など積極的な外出の機会を増やすことで、認知症を予防できる可能性も示唆された。
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