研究分担者 |
今井 亜湖 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (50367083)
武藤 志真子 女子栄養大学, 健康情報科学, 教授 (40076162)
藤倉 純子 女子栄養大学, 健康情報科学, 講師 (20307078)
前迫 孝憲 大阪大学, 大学院・人間科学研究科, 教授 (00114893)
池田 裕美 日本大学, 短期大学部・食物栄養学科, 講師 (20442121)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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研究概要 |
本研究の目的は「栄養バランスのとれた適切な食品・食事の選択・組合せ」スキルの習得度向上を目指す食教育プログラムを開発し,超鏡利用の適用性を検討することである。初年度はベースラインデータ収集のため,栄養・食生活の知識,意識.態度および行動に関する栄養調査,フードマッピング法,食味嗜好調査,食事調査などを実施した.その結果は「栄養バランスのとれた食品・食事の選択・組合わせ」スキルの習得をめざした食教育プログラムの立案の必要性を示唆していた.これをもとに初年度は「食品を3つの食品群から選択・組合せて栄養バランスのとれた1つの料理とする」スキル習得を,次年度は「複数の料理の組合せから栄養バランスのとれた食事の選択・組合せ」スキル習得を目指す超鏡利用のカリキュラムを作成,実施し,学習効果を検討した.対象は小学生高学年児童として,国内都市部とタイチェンマイ市間(対象1),および国内農村部とタイチェンマイ市間(対象2)で食教育を実践した.その結果は知識問題の正解率が高く,学習目標への到達が確認された.内容とともに超鏡利用へも肯定的な回答が多く得られた.さらに,食育の学習効果維持を目的に配布した教育支援教材(ニュースレター)の効果も確認された.また,3年間を通してのプログラムの有効性は,影響評価と行動目標評価から検討した.対象1については行動変容が,対象2については,知識の変容と,意識・態度または行動の変容のいずれかが確認された.フードマッピング法においてもより良い食に関する意識づけの変容がみられ,食事調査においても食生活の改善が確認された.教育支援教材の内容が日本よりだったことで,行動目標評価がタイ児童のほうが高くなる結果となったことは非常に興味深い.以上のように全体的には最終目標達成への効果と,超鏡による食教育の有効性が確認されたといえる.
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