研究課題/領域番号 |
17500582
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
科学教育
|
研究機関 | 北海道大学 (2006-2007) 静岡大学 (2005) |
研究代表者 |
松王 政浩 北海道大学, 大学院・理学研究院, 教授 (60333499)
|
研究分担者 |
岡田 安功 静岡大学, 情報学部, 教授 (80283331)
淺間 正通 静岡大学, 情報学部, 教授 (60262797)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,670千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 監視カメラ / 防犯カメラ / プライバシー / 監視社会 / 情報倫理 / 公共空間 |
研究概要 |
本研究の目的は、近年日本でも顕著に見られるようになった、商店街など公共空間における監視カメラの、設置指針策定に関する議論を応用倫理的視点でまとめ、今後の関連研究に資することであった。3年間の研究で得た主な成果は以下のとおりである。まず、監視カメラに関連した海外でのプライバシー意識に関わる調査がある。初年度は淺間がフィンランドのタンペレ高等学校でアンケート調査を行い、日本でも同様のアンケートを行って日本とフィンランドのプライバシー意識の違いを浮き彫りにした。同じく初年度、松王は北京言語大学の学生の協力を得て、中国における被監視者の意識を聞き取り調査した。二年目、三年目は松王がカナダで開催される北米最大のプライバシー会議に出席し、参加者とのディスカッション等を通して主として北米のプライバシー問題への政策的取り組みと、監視カメラ問題への取り組みを調査した。日本の監視カメラ問題に関する議論が、しばしば限られた狭い枠組みでの議論になりがちな中で、こうした海外調査の結果は、より本質的なプライバシー論議を今後行うための重要な資料になると思われる。次いで、、監視カメラ設置指針策定の実際に関わる研究として、2007年に検討委員会による検討が行われた札幌市の事例を、松王と研究協力者の日比野(北大院生)が、実際に会議を傍聴し、委員にインタビューを行うなどして調査した。今後、設置指針策定においては、市民の視点をいかに入れるかが一つの焦点になると思われるが、この調査ではその点を中心に探り、課題となる点を検討した。このほか、監視カメラに関連した内外の文献調査も広範に行った。そして、松王が論文「情報技術とプライバシーの問題」の中で、以上の研究の応用倫理的視点による一つのまとめを行い、自律概念を中心とした新たな検討の方向を示唆した。
|