研究概要 |
教員養成段階における技術・家庭科技術分野の授業でものづくり教育に取り入れて行う特許学習を支援するシステム(特許学習支援システム)の開発を試みた。システムは,特許学習支援プログラム,発明説明書作成支援プログラム,IPDL学習支援プログラム,明細書読解支援プログラム,特許診断プログラム,特許出願学習支援プログラム,明細書作成支援プログラム,専門用語辞書プログラムからなる。また,開発した特許学習支援システムの評価を大阪教育大学附属池田中学校の技術・家庭科の技術分野に基礎をおく選択授業を利用して行った。その結果,各支援プログラムとも「学習しやすい」以上の評価を得ることができ,概ね生徒の学習を支援できていることが確認できた。 ところで,中高校生に適した創造支援法を提案するために,中学生が創造する際に難しいと感じる点を明確にした。具体的には,(1)付加価値が与える効果を考え出すことができない,(2)創造体験の少ない生徒にとって創造のプロセスは複雑である,という2点であった。そこで研究では,(1)に対しては効果ワードを導入・作成すること,(2)創造のプロセスを可視化すること,(3)更に創造のプロセスのそれぞれの段階でどのようなことを行うべきなのか解説すること,の3つの支援を含んだ創造支援プログラムをVisual BASICを利用して作成した。 以上の研究により,特許創造教育に利用可能な支援ソフトウェアはほぼ利用可能な状態で提案できたと考える。
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