研究概要 |
青少年の海洋環境への興味を引き出すためのプログラム開発(瀬戸内海での練習船「広島丸」による体験航海と小型舟艇の漕艇(カッター及びシーカヤック)による海や藻場(アマモ場)の観測・観察・体感を基にした海洋体験学習など。)を行った。 そして,受講者相互の視点を交え感想を述べあうことで海への関心を高め,アマモ等の海洋観察から「何故この場所に生育しているのか」等の疑問を持たせ,参加者各自に海洋環境の問題を考えさせる手法を導入し,青少年の環境教育に役立てる教育プログラムを開発すると共に,その効果を実証することも研究目標とした。 海洋体験学習実施後にアンケートや感想文を実施し,海洋への関心・興味を持ったプログラム・関心の変化などを調査した結果,以下の概要が明らかになった。 1)練習船の体験航海,小型舟艇の漕艇など海洋での実体験は,海洋への関心を高める効果があった。 2)海が見せる多面性へのアプローチとして,小型舟艇の漕艇とアマモ観察の組合せは,体験への動議付け効果が大きかった。 3)年齢を問わず,本プログラムの受講により海洋に対して前向きな関心を高めることができた。 4)特に実技に対して興味を持ち,楽しく取り組んでいることが分かった。 今後の課題としては,以下の項目が挙げられる。 1)体験学習プログラムの継続実施とその検証の実施 2)効果の検証とプログラムの改善点を探るため,講座申込時及び受講後のアンケート調査 3)体験学習プログラムの評価法の開発 4)天候不良時のサブメニューの開発 5)小・中学生に対する出前授業の実施 今後もデータの整理・解析を引き続き実施するとともに,他の研究結果や調査結果と合わせ活用することにより,体験学習・海洋環境教育に関する研究をさらに発展させていく予定である。
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