| 研究概要 |
本研究の目的は、地域環境の理解を促進するため教材データを作成するために金沢市内の気温・湿度観測を実施すること,次に環境教育にWeb-GISを活用して,教育現場で活用可能な野外体験学習支援システムを開発することである.さらに,この一連の成果を用いた授業を実践することである
本研究の成果は以下の通りである。
1)金沢市内温度・湿度観測の実施と環境教育データの製作
地域環境を理解する教材を作成するため,兼六園を中心に半径7キロメートル内の小学校の百葉箱に温湿度データロガーを設置し,気温と湿度を10分間隔で観測した.これらのデータを環境教育用教材として活用できるように集計・編集した.また,地域の大気の環境を理解するための教材データ採取のため,スカイラジオメータを用いて大気観測を実施した.
2)野外体験学習支援用のWeb-GISシステムの開発
GPS(Global Positioning System)を用いて観測位置を同定し,その位置座標でその場所に関連する環境情報引き出せるようなシステムを構築した.このシステムはインターネットが利用できることが前提であったが,オフライン機能を追加してその利用性を向上させた.
3)観測データを用いた授業の実践
金沢市で実施している気温・湿度の観測データを用いて高校生に対して地域環境を題材にした出前授業を実施した.これにより高校生は土地被覆とヒートアイランド現象の関連について学習した.さらに,高校生に参加してもらって新たに小松市内の気温・湿度観測を実施した.
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