研究概要 |
化学物質の生態系影響を,メダカの野生個体群の絶滅リスクとして評価する解析方法を研究する.特に,動物プランクトンを対象に開発した先行研究の結果を発展させ,「食うものと食われるものの関係」などの生物種間の相互作用を介する間接作用と,複数の化学物質が相互作用をもつ複合影響を考慮した数理モデル(3栄養段階群集動態モデル)を考案した。さらに,生態系の栄養転換効率として定義した生態系機能に対する評価を,プランクトン群集の種組成変化から推定する理論的枠国の研究を行った。野外実証系として,水田用排水路に生息する植物プランクトン,動物プランクトン(枝角類),魚類(メダカ,フナなど)を対象に,数理モデルに必要な生態学的パラメータ(捕食者の捕食効率,転換効率,死亡率など)を推定するための基礎的データを収集した。
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