研究課題/領域番号 |
17510037
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
日出間 純 東北大学, 大学院生命科学研究科, 助教授 (20250855)
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研究分担者 |
田中 淳 日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門バイオ応用技術研究ユニット, ユニット長 (80343911)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 紫外線UVB / UVB耐性突然変異体 / UVB感受性突然変異体 / UVB耐性遺伝子 / イネ / シロイヌナズナ / イオンビーム / DNA修復 / UVB耐性機構 / アラビドプシズ / アラビドプシス |
研究概要 |
本研究では、研究代表者・日出間と分担者・田中の共同研究によって既に選抜したイネ・UVB耐性・感受性突然変異体(日出間担当)ならびにシロイヌナズナUVB耐性突然変異体の変異原因遺伝子を探索することで、新たなUVB耐性遺伝子資源を探索することを目的に、平成17年〜18年間の2年の研期間で研究を行った。以下に本研究の成果を記す。 1.イネUVB超耐性突然変異体(uvt-Sa5)、イネUVB感受性突然変異体(uvs-Sa2)、シロイヌナズナUVB超耐性変異体(uvi4)は、どの系統も上述したCPD光回復酵素活性、DNA損傷の生成頻度、UVB吸収物質の含量に有意な差は認められず、新規のUVB耐性に関わる因子の変異が原因でUVB耐性を獲得した変異体であることが想定された。 2.uvi4の原因遺伝子を探索するため、マッピング解析を行ったところ、変異原因遺伝子は機能未知の塩基性タンパクをコードしており、分裂活性の高い組織で強く発現することが明らかとなった。uvi4変異により、野生型よりも葉や胚軸での核内倍加が亢進し、倍数性レベルが上昇した結果、紫外線に耐性となることを見出した。一方、イネのUVB耐性突然変異体においては、葉や胚軸での核内倍加は認められないため、少なくともuvi4のような、倍数性レベルの変化によるものではなく、別な要因によって耐性を獲得したと考えられた。 3.イネUVB超感受性突然変異体(uvs-Sa2)は、本年度新たに選抜された変異体であるが、本変異体は、UVBによって誘発されるDNA損傷を修復する暗修復機構(NER)に関わる遺伝子が、イオンビームによって機能不全を起こし、結果としてUVB感受性となっている、またUVB耐性イネ変異体であるuvt-Sa5は、CPD光回復酵素が野生株と比較して発現が高くなり、細胞内での光回復酵素活性が増加した結果として耐性を示している可能性を見出した。
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