研究課題/領域番号 |
17510043
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究部) (2006) 大阪大学 (2005) |
研究代表者 |
倉岡 功 独立行政法人国立病院機構(九州がんセンター臨床研究部), 研究室長 (60335396)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | DNA damage / DNA repair / RNA polymerase II / Transcription elongation / TFIIS / Translesion RNA synthesis |
研究概要 |
ヌクレオチド除去修復(nucleotide excision repair : NER)機構は生体内で生じたDNA損傷を除去する典型的な1つの修復系である。NER機構は紫外線照射やシスプラチンなどの薬剤処理によって生じる大きなDNA損傷を含んだオリゴヌクレオチド単位で除去できる。この修復機構によりゲノム全体に生じたDNA損傷は修復される。この修復系には、2つの経路が存在することが示唆されている。一つは損傷を受けたゲノムDNA全体を修復する経路(Global genome repair ; GGR)、もう一つは転写が行われている領域の転写鋳型になっているDNA上の損傷を優先的に修復する経路(trancription-coupled repair ; TCR)である。このTCR経路には一つの中心的モデルが存在する。1)RNAポリメラーゼII(polII)が、DNA鋳型領域に生じたDNA損傷に出会う。2)polIIはこの損傷を乗り越えることができずに転写合成を一時停止する。3)polIIの停止が一つのシグナルとなってそれぞれの損傷にあった修復蛋白質をリクルートし損傷を修復するというのものである。しかしながらどのようなDNA修復蛋白質がどのような順番でリクルートされるのかもわかっていない。 申請者は、新規の修復蛋白質を見つけるべく損傷をもつpolII転写基質を作成し、そこに作用する因子の同定を試みた。その結果、polIIが転写伸長因子のひとつTFIISと共存するときに酸化損傷の一つである8-oxoGを乗り越え、RNAを合成することができることがわかった。これは生体がもつ損傷回避機構(Translesion RNA synthesis)であると思われる。
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