研究課題/領域番号 |
17510048
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線・化学物質影響科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
森 俊雄 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (10115280)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | エストロジェン / 女性ホルモン / エストロジェン補充療法 / 乳がん / 卵巣がん / 4OHEN-1抗体 / プレマリン / DNA付加体 / 子宮内膜がん / モノクローナル抗体 |
研究概要 |
プレマリン内服のエストロジェン補充療法に伴う発がん頻度上昇(乳がん、卵巣がんおよび子宮内膜がん等)が内部成分であるエクイリン/エクイレニン型B環不飽和エストロジェンによるDNA付加体(4-OHEN-DNA付加体)形成と関連するかを検討するため、平成17年度において同付加体を特異的に認識するモノクローナル抗体(4OHEN-1)を世界に先駆けて作製した。この抗体は4-OHEN-DNAに対し親和性および特異性に優れ、他のDNA損傷(UV-DNA,AAF-DNA)とは全く結合しなかった。競合阻害実験に基づく詳細な性格付けの結果、本抗体は生体内で最も生成量の多い4-OHEN-dCと4-OHEN-dAの両方を立体異性体も含め認識し、そのエピトープは塩基の一部を含む4-OHENであることが明らかとなった。これに一致して、抗体は天然エストロジェンのDNA付加体には結合しなかった。続いて、4OHEN-1抗体をプローブにしたELISAに基づく高感度4-OHEN-DNA付加体検出系の開発を試みた。ELISAプレートに付着させる検体DNA量を多くし、2次抗体以降のシグナル増幅を高めた結果、付加体の検出限界が10^8塩基あたり数個レベルまでになった。また、本検出系ではDNA付加体量と検出値が正比例関係の直線で表され、これを検量線に用いることにより検体中のDNA付加体量を絶対値で求められることが明らかとなった。そこで、プレマリン内服患者血液細胞中のDNA付加体を測定するため奈良医大医の倫理委員会に申請したところ、平成18年11月7日付けで承認を得た。現在、患者の血液待ちの状況である。この間、プレマリン投与したマウス臓器やエクイレニン処理した乳がん由来培養細胞中のDNA付加体量を測定中である。
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