研究課題/領域番号 |
17510067
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境技術・環境材料
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
市原 潤子 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (60110772)
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研究分担者 |
山口 俊郎 大阪大学, 産業科学研究所, 助教 (40167698)
佐々木 洋 近畿大学, 理工学部, 講師 (70205871)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,740千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | グリーンケミストリー / ソルベントフリー / アパタイト分散剤 / エポキシ化反応 / 過酸化水素 / リサイクル反応 / スルフィドの酸化反応 / ポリ酸触媒 / パーオキソ活性種 / グリーン反応 / アパタイト分散相 / 酸化反応 / 新規パーオキソ型活性種 / リサイクル反応システム / 無溶媒型固相系触媒反応 / スルフィドの選択的酸化反応 / 酸化的脱水素反応 |
研究概要 |
環境への負荷が少ない効率の高い化学反応プロセスを目指して、研究代表者は、環境に低負荷である無機固体粉末上で有機化合物の酸化反応を行うという独自のソルベントフリー酸化触媒反応を開発した。本研究では、この無溶媒型固相系反応の実用化に向けて、反応性・選択性とグリーン度の向上を計り、以下の成果を得た。アルケン類のエポキシ化反応は、固体過酸化水素urea-H_2O_2/固体ポリタングステン酸触媒/アパタイト分散剤からなる固体粉末相に、有機基質を染み込ませた粉体状態で、常温静置の穏やかな条件で行うことができた。この固体粉体の反応系で従来の液相系を上回る反応性・選択性が得られた。従来の方法と比較してグリーン度を大幅に向上できた点として、過酸化水素の効率が85%以上と高いこと、有機溶媒や溶解性の高い界面活性剤など反応助剤を使わないため、目的物が簡便な分離操作で純度よく得られること、固体ポリ酸触媒はアパタイト粉末相に固定化せず、単に粉末同士混合しただけであるが、容易に回収できリュースできること、特別の装置を必要としないことなどの点がある。一方、ポリ酸触媒に関してFT-IRおよび固体NMRを用いてin-situで解析を行い、このような固相系触媒反応の高い効率性は分解しにくい準安定なナノクラスター型ポリ酸活性種が関与することによることを見出した。この固相系反応の特長を生かして、Keggin型リンモリブデン酸触媒によるスルフィドからスルフォキシドへの選択的酸化反応のリサイクルシステムを完成できた。さらにポリ酸クラスター中の活性となる構造部位を特定し、その部位を有する高活性のポリ酸触媒を得た。今後、ポリ酸クラスター構造の多様性を生かした高選択的固相系酸化反応を展開する。またこの無溶媒型固相系反応という新しい反応プロセスを種々の反応に応用したい。
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