研究課題/領域番号 |
17510088
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ナノ構造科学
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
中島 謙一 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10104720)
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研究分担者 |
渡 孝則 佐賀大学, 理工学部, 教授 (10136541)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 高分子構造・物性 / 自己組織化 / 超分子化学 / 鋳型合成 / ナノ材料 / 触媒 / フォトニック結晶 |
研究概要 |
ポリ(スチレン-b-2-ビニルピリジン-b-エチレンオキシド)(略称:PS-b-PVP-b-PEO)をジメチルフォルムアミドに溶かした後、水に対して透析し、PSをコア、PVPをシェル、PEOをコロナとする高分子ミセルを得た。高分子ミセル形成の確認は動的光散乱法及び原子間力顕微鏡測定によって行った。その結果、直径約95nmのミセルの形成が確認された。 前記の高分子ミセルを鋳型として中空シリカ微粒子の合成を行った。前記の高分子ミセル溶液に、シリカの前駆体であるテトラメトキシシラン(TMOS)を加え、2日間撹拌してゾル-ゲル法によりシリカ層を形成させた。次に、500℃で4時間焼成して鋳型の高分子ミセルを取り除き、シリカの中空微粒子を得た。得られた中空シリカ微粒子を透過型電子顕微鏡測定で測定したところ、粒径は30nm、空洞径は11nm、シリカ層の厚さは10nmであった。この成果はJ.Am.Chem.Soc.誌に掲載された。 さらに、高分子の鎖長やシリカ前駆体の濃度を変化させることにより、中空シリカ微粒子の空洞サイズやシリカ層の厚さを制御することを試みた。そのため、PSブロック鎖長の異なる三種類のPS-b-PVP-b-PEOを用い、そのミセルを鋳型として中空シリカ微粒子を合成した。そめ結果、数ナノメートルのオーダーで中空サイズを制御することができた。さらに、前駆体TMOSの濃度を変化させることにより、シリカ層の厚さも数ナノメートルのオーダーで制御することができた。この成果は国際的に評価の高い学術雑誌に投稿すべく、準備中である。 本申請研究で開発された中空無機微粒子の合成法は、シリカ以外の無機材料にも適用できることを既に確認している。一般性の高い方法を確立するために、研究を継続中である。
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