研究課題
基盤研究(C)
1、強い格子・スピンの相関を持つCuOのナノ粒子を作製し、ナノサイズ化による磁性の変化を調べた。その結果、CuOナノ粒子において臨界温度(ネール温度)が激減するという新しい実験結果を得ており、ナノ磁性体の臨界温度が微減に止まるという今までの定見を覆した「Phys.Rev.B 72,014468 1-8(2005)」。2、天然銅酸化物Cu_2(OH)_3Clにおいて強い格子・スピンの相関を見出し、更に幾何学的フラストレーションによって均一スピン系において長距離磁気秩序とスピン揺らぎが共存するという新奇磁性を発見した。幾何学的フラストレーションに関してはスピンアイスのような希土類物質系が発見され、強い関心を集めている。本研究によって新規のd電子量子スピン幾何学的フラストレーション系が発見された「Phys.Rev.Lett.95,057201(2005)等」。更にこの幾何学的フラストレーション磁性がM_2(OH)_3X(M=磁性イオン、X=ハロゲンイオン)に広く存在していることを見出し、Co_2(OH)_3Clにおいてはゼロ磁場カゴメアイス相という新奇磁気相を発見した「Phys.Rev.Lett. 97,247204(2006)等」。この新しい幾何学的フラストレーション系を系統的に調べ、更に異なる磁性イオン及び置換等のスピン制御によって秩序とスピン揺らぎの共存がどのように変化するかの研究を通してこのクリーン物質系の新しい量子相の物理を解明できると期待されている。
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