研究概要 |
連続型k-システムとは、システムを構成するコンポーネントが集中して故障するとシステム故障となるシステムの総称である。このシステムはその形状や故障条件より多くのシステムに区分される。このシステムをより複雑に拡張したシステムを,本研究課題では拡張連続型k-システムと呼んでいる。応用としてコンポーネントが面や立体に配置された多次元の拡張連続型k-システムは、部分的に集中して異なる(故障または能力低下等)状態の場所がシステム内に存在する場合、例えば、2次元や3次元の物体のパターン認識確率の評価、立体的に配置されたセンサー(例えば人工衛星)等による監視システムの評価、液晶画面の評価などに適用される。 本研究課題では、この拡張連続型k-システムの信頼度評価のために先行研究の統一的な再帰概念を利用し、まず、1)故障条件がより複雑なシステムとして二次元及び三次元に拡張した形状のシステムに注目し、小・中規模なシステムの信頼度を高速に算出する方法の提案を行った。また、より大規模なシステムの評価方法については、システム信頼度の近似値を算出する方法を提案した。次に、連続型k-システムは、一般のシステムを単純化したシステムとみなすことにより、2)より複雑なシステム形状を持つ(より現実のシステムに近いと考えられる)連続型k-システムとして、一般のシステムや隣接三角形格子システムの評価に、1)と同様の高速化の考え方を適用した信頼度出方法の提案を行った。また、2)従来の二状態よりも多くの状態を持つコンポーネントから構成されたシステムに注目し、このようなシステムの状態を評価する際に有用な状態確率分布を高速に算出する方法を提案した。 更に、システム評価方法及びシステム設計の指針を提供することを目的として、3)各コンポーネントの信頼度が異なる場合の最適なコンポーネントの配置方法を提案した。
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