研究課題
基盤研究(C)
規範的倫理理論の標準的な基本類型である「義務論」「帰結主義」について批判的に検討するなかで、また、特殊に現代カトリックの「道徳的神学」的論争を同様に批判的に検討するなかで、新たな基本対立型として「自己善の倫理」(自分が倫理的に善であることに定位する倫理)、「善き世界の倫理」(世界(人々)が(道徳外的意味で)善であることに定位する倫理)を措定した。言うまでもなく前者は、後者の他者志向性に対して、自己志向的なものであるが、本研究のポイントの中心は、この自己志向性ということを、自己利益とともに、広義に了解することである。この広義での了解は、いわゆる「内在的価値」「存在価値」の検討を伴うものである。この広義での自己志向性の了解によって-概念としては、その自己志向的行為における「非移転性」に着目した-、他者志向は厳密に限定化されることになる。その限定化された他者志向の具体的在り方として(「真正利他主義」の)「愛」-キリスト教の概念で言うなら「隣人愛」がそれに相当する-を挙げることができる。「内在的価値」「存在価値」はいわゆる環境倫理において主要な概念として用いられているものである。この関連で、「人間中心主義vs.非-人間中心主義」というコンテクストで、一つの応用的研究として、環境倫理学的考察をも行った。なお、研究の過程で収集した書誌データについては、私のwebsite pageで公開した。
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DIALOGICA(滋賀大学教育学部倫理学・哲学研究室) 11
DIALOGICA(electronic journal of Dept.of Ethics and Philosophy,Faculty of Education, Shiga Univ.) 11
ページ: 30478-30478
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実践哲学研究(京都大学文学部倫理学研究室) 30
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応用倫理学各分野の基本的諸概念に関する規範倫理学的及びメタ倫理学的研究(科研費報告書)
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応用倫理学研究(応用倫理学研究会) 2
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Study for Applied Ethics, Society for the Study of Applied Ethics 2
Philosophy of Knowledge /Information, Iwanami-shoten,(in print)
応用倫理学各分野の基本的諸概念に関する規範倫理学的及びメタ倫理学的研究・平成17-18年度研究成果報告書 (印刷中)
http://www.edu.shiga-u.ac.jp/~abiko/