研究課題/領域番号 |
17520015
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
越智 貢 広島大学, 大学院文学研究科, 教授 (00152512)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 情報モラル / 日常モラル / コミュニケーション / P4C / 情報倫理教育 / 情報倫理 / モラルの変容 |
研究概要 |
平成17年度から18年度にかけて行われた本研究は、とりわけ教育に関わる応用倫理学的場面において、情報モラルの変容の実態を明らかにすることに主な狙いがあった。この目的は、2年間の研究によりほぼ達成されたと言うことができる。 研究代表者がこの課題を教育という場面で考察したのは、教育改革の中に情報教育及び情報倫理教育(ここでは「情報モラル」という言葉が使用されている)が位置づけられてきたからであり、またその際、情報モラルが固定的なものとして扱われていたからである。 こうした狙いで進められた2年間の成果は、多くの論文、著書となって結実した。また他の研究機関と協力しながら、新たな情報モラル的状況の一面を明らかにすることもできた。 たとえば、日常世界と電子ネットワーク世界の連接傾向を高校生のコミュニケーション形態に即して検討したが、両世界の連接が進むとともに、情報モラルも変容しつつあることが確かめられた。 さらに、そうしたコミュニケーション状況を変えることが可能であるか否かを実践的に検討することにし、「P4C」(Philosophy for Children)と呼ばれる方法を参考にしつつ、コミュニケーションスタイルの変容(=改善)の方策を模索することにした。そのための授業プログラムを開発し、研究協力関係にある高校の授業の中で実際に試行した。 以上のように、全体の研究目標はほぼ達成されたと考えている。とりわけ若い世代において、情報モラルと日常モラルとは連接しており、場合によってはすでに同化していると言ってよいほどに区別されえない状況が確認された。こうした成果を踏まえて、今後、コミュニケーションスタイルの変容の方策を目指す授業プログラムの研究に進む予定である。
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