研究課題/領域番号 |
17520020
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
哲学・倫理学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
田中 朋弘 熊本大学, 文学部, 教授 (90295288)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,780千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 専門職 / 準専門職 / 専門職の社会的地位 / 道徳的基礎づけ / 自律性 / 専門職化 / 看護師 / 技術者 / 地位専門職 / 職業専門職 |
研究概要 |
初年度である平成17年度は、「専門職の特徴」を中心的に検討して研究を進めた。そのためにまず、社会学を中心として展開されてきた「専門職」に関する文献を検討し、「専門職」とはどのような職業と考えられるべきかについて吟味した。専門職の歴史から見ると、いわゆる「地位専門職」から「職業専門職」への転換は大きな意味を持っている。二年目である平成18年度は、「技術専門職と医療専門職」についての考察を中心に進めた。しかし、そもそも一般に語られているほど、「門職」の定義自体がそう明確ではない。そうした事情に呼応するように、これから専門職化を進めようとしている技術士や看護師は、社会的な認知が進まないというジレンマに巻き込まれている。最終年度である平成19年度は、以下の二つの問題軸を立てて検討を進めた。第一は、「専門職」の「社会的地位」とその根拠についてである。具体的には、近代イギリスの医療専門職の展開状況を、カー・ソーンダースらの研究を初めとする社会学的アプローチと、パーキ.ンらを初めとする歴史学的なアプローチの両方から検討した。また第二は、専門職の自律性という点の考察である。医師の自律性とは、1.医師が治療方針などを選択する自由、2.法律や道徳、集団的な自主規制に従う規範的態度として理解できる。『本研究全体を通しては、「専門職倫理の道徳的基礎づけ」について考察するために、「専門職の特徴」、「専門職と準専門職」、「専門職化をめぐる諸問題」、「専門耳の自律性」、「専門職の社会的地位」などについての検討を行い、専門職倫理が、社会的一道徳的関係性の中で意味づけられ、社会的に承認されているという点を明らかにした。
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