研究課題/領域番号 |
17520056
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
宗教学
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
岩田 文昭 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (00263351)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,840千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 240千円)
2007年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 道徳教育 / 畏敬の念 / 宗教的情操教育 / 学習指導要領 / 聖俗分離 / いのちの教育 / 西田幾多郎 / 高坂正顕 / 道徳 / いのち / スピリチュアリティ / 学校教育 / 生命の尊厳 / 宗教的情操 / 宗教教育 / いのち教育 / 価値教育 |
研究概要 |
本研究は、47都道府県教育委員会、17都市指定都市教育委員会、24中核都市教育委員会、東京都23区教育委員会などに対し、道徳の副教材の使用状況について尋ねることから研究を開始した。その結果、323冊の道徳の副教材とその教師用指導書を収集し、その分析に努め、教材の中で屈折して表現されている「宗教性」に関する考察を深めた。第二に、小中学校における道徳の実態解明に少しでも迫るために、大阪教育大学・京都大学・大阪外国語大学で二度にわたり、延べ605人の学生を対象に道徳に関する意識調査を試みた。そこから、中学校では定期的に道徳の授業を行っているのが三分の一程度であろうという推計がなされることになった。第三に、道徳教育の根拠に関わる原理的問題を1966年の中央教育審議会答申の別記「期待される人間像」に遡り、その執筆の中心になった高坂正顕の思想を考察するとともに、高坂が提唱している「畏敬の念」の思想の背景に存在している西田幾多郎の哲学を探究した。第四に、現場での道徳教育の調査として、大阪教育大学附属平野小学校梶原博教諭の協力を仰ぎ、道徳教育の課題を調査するとともに、東海大学近藤卓教授主催の研究会「子どもといのちの教育研究会」に参加し、調査を行った。これらの成果の一部は、<大正大学80周年創立記念国際学術シンポジウム「いのちと宗教」の教育を考える>において発表した。第五に、このような探究と並行して、大阪教育大学で数年後に教師となる学生を対象として、いくつかの道徳に関する授業を行ってきた。このことを通して、学校現場での教員の側の問題への認識が深められた。これらの研究の成果の一部は、論文「道徳教育における<宗教性>」や論文「西田の生命論といのちの教育」として発表した。
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