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中国医学の身体観がモンペリエ学派の生気論的生命観の成立に果たした役割の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17520071
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 思想史
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

寺田 元一  名古屋市立大学, 大学院人間文化研究科, 教授 (90188681)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード中国医学 / 生気論 / 啓蒙思想 / モンペリエ学派 / 生命観 / 『百科全書』 / フランス唯物論 / 脈学
研究概要

初年度は7月の国際科学史学会で、「モンペリエ学派における生気論的生物観の形成と中国医学(フランス語)」という題目で報告し、その報告がArchives Internationales d'Histoire des Sciencesの最新号に掲載された。そこでは、1)中国医学(漢方を含む)のヨーロッパへの導入には二ルートがあり、中国医学は共通して西洋医学に器官の共感という問いを提起していたこと、2)中国医学の身体観の生気論的生理的機序(エコノミー・アニマル)観への同化が、被刺激性という問題系をめぐる論争を通じてのみでなく、脈学の生理学的「革命」を通じても実現されたこと、3)機械論に打ち勝つための身体観をメニュレが中国医学のうちに見出したこと、4)メニュレが中国医学の生理的機序観を同化して生気論の生理学的地平を拡大したことを明らかにした。
第二年度はモンペリエ学派の脈学が生気論の成立の場として機能したことを明らかにした。論文Lasphygmologie montpellieraine : le role oublie du pouls dans l'emergence du vitalisme montpellierainによって、18世紀における中国医学と西洋医学との交流、モンペリエ学派の脈学の展開、生気論の成立という、相互に独立に研究されてきた対象について、始めて本格的に解明のメスを入れることができた。その結果、1)モンペリエ生気論が初期には未だアニミズムから自由でなかったが、関係的生理的機序観によってそれを乗り越えたこと、2)この関係的見方は、モンペリエ学派の脈学を狭い予診論的枠組みから広い生理学的地平へと転回させ、身体の表層と内部を結ぶ生理的機序の連関のうちに脈を位置づけ直すのに成功したこと、3)とりわけ、メニュレが中国医学の関係的見方を導入したことを通じてその転回は果たされ、身体全部分の競合・共鳴から生命が成立するという新たな生気論的見方に変わったことを、明らかにできた。

報告書

(3件)
  • 2006 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] La sphygmologie chinoise et la mise au point d'une nouvelle conception vitaliste de l'economie animale par des vitalistes montpellierains2006

    • 著者名/発表者名
      Motoichi TERADA
    • 雑誌名

      Archives Internationales d'Histoire des Sciences 56, 156-157

      ページ: 149-163

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2006 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] La sphygmologie chinoise et la mise ru point d'une nouvelle conception vitaliste de l'economie animale par des vitalistes montpellierains2006

    • 著者名/発表者名
      Motoichi TERADA
    • 雑誌名

      Arichives Internationales d7Histoire des Sciences 56, 156-157

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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