研究課題/領域番号 |
17520156
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ語系文学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
安村 典子 金沢大学, 文学部, 教授 (20293376)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アリストパネース / プルートス / ギリシア喜劇 |
研究概要 |
ギリシア喜劇は紀元前6-5世紀のアテーナイにおいて、独特の発展を遂げた。当時作成された多くの喜劇作品のうち、現在ではアリストパネースの11作品が残るのみである。本研究では、このうちアリストパネース最晩年の作である『プルートス』に焦点を定めて考察を行った。 まず研究の初年度は『プルートス』全1209行の古典ギリシア語の日本語訳を行った。本作品の日本語訳は、昭和36年に出版された『ギリシア喜劇』(人文書院、後にちくま文庫に収録)があるのみで、その後一度も改訳が行われていない。このため古い訳語を避けた、よりわかりやすい翻訳書の出版が望まれている。したがって本研究ではまず、原テキストからの全く新しい翻訳を試みた。 研究の2年目は、新訳に沿って、詳しい訳注をつける作業に費やされた。この新訳と訳注は、近年中に岩波書店より発売予定の『ギリシア喜劇全集』に収録されることになっている。 『プルートス』は「富をもたらす神、プルートス」をめぐる喜劇である。経済的豊かさと、それにむらがる人間の欲望に対して、アリストパネースは痛烈な批判を行っている。「富」とは何であり、それは人間にとっていかなる意味をもっているのか。アリストパネースが提起しているこの問題はきわめて今日的なテーマであり、2500年の時を越えて、今なお我々に鋭く問いかける視点をもっている。アリストパネースのこのような鋭い問題提起に対して、今後も引き続き研究を行ってゆきたい。
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