研究課題/領域番号 |
17520159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ヨーロッパ語系文学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
越智 和弘 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 教授 (60121381)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,650千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 快楽敵視 / ゲルマン民族大移動 / キリスト教的禁欲主義 / 資本主義 / 世俗化 / 母国語 / プロテスタンティズム / 投影的思考 / 女性恐怖 / 禁欲主義 / 国民国家 / ナチズム / ドイツ神秘主義 / 女性的他者の消去 / ロマン主義 / フェティシズム / フロイト / 均質化とグローバル化 |
研究概要 |
本研究が目的として掲げた資本主義が発展するうえで不可欠な要素として起きる女性的他者の抑圧構造の解明に関し、研究期間内において具体的に達成できた内容は以下の通りである。 1. 女性に帰属するものとみなされた快楽を敵視する禁欲の思想が、16世紀の近代の開幕と共に強化されたことを突き止めたこと。 2. 女性的快楽敵視の思想がヨーロッパ全土に共通するものであるように見えるなか、じつはアルプス北方地域においてとりわけ強く浸透している顕著な事実があり、それが、近代資本主義が誕生した地域と重なることを確認したこと。 3. 快楽を敵視する禁欲の思想が、一般にはキリスト教にその源泉を求めるべきものであり、それによってとかく西洋全般に共通するものとみなされがちだが、同時にそれがアルプス北方地域にことさら強く表れる原因をゲルマン的性格に見いだしうることを、5〜7世紀にかけての、とかくヨーロッパ人が語りたがらない「空白の2百年」に着目する中から解明した。 本研究がもつ最大の意義は、今日西洋だけがあらゆる面にわたって規範を提供する支配文化となりえた真の理由を解明しようとしたことにある。その重要性は、西洋が支配文化となり得た核心的原因を、女性を快楽の体現者として他者化し、他のいかなる文化にも先駆けて快楽に結びつく要素を巧みに抑圧する術を見いだしたことにあることを、ゲルマン的な女性恐怖と快楽敵視という観点から初めて分析したことにある。
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