研究課題/領域番号 |
17520219
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
各国文学・文学論
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
佐藤 清人 山形大学, 人文学部, 教授 (80178722)
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研究分担者 |
阿部 宏慈 山形大学, 人文学部, 教授 (10167934)
中村 三春 山形大学, 人文学部, 教授 (80164341)
中村 唯史 山形大学, 人文学部, 准教授 (20250962)
渡辺 将尚 山形大学, 人文学部, 准教授 (90332056)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,580千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 比較文学 / 文学論 |
研究概要 |
文学を中心とする近代ロシアの文化は、広く世界各地域の文字・文化に影響を与え、各国文化の中で独自に展開されてきた。特に、プーシキン、ツルゲーネフ、トルストイ、ドストエフスキイを擁する文学史と、エイゼンシュテインのモンタージュ映画や、シクロフスキイの異化の理論を生んだロシア・フォルマリズムの文芸理論に代表されるロシア・アヴァンギャルドの芸術運動は、日本や欧米諸国の文学に多大な影響を与えてきた。本研究は、受容・影響関係を主眼とする従来型の実証主義的な比較文学の手法を基礎としながらも、むしろ受容者側からの表象、すなわち、日本と欧米諸国の文学において、近代ロシアの文学・文化あるいは社会や風土がいかに表象され、どのように各国文学に組み込まれて来たのかを、多面的かつ総合的、また実証主義的かつ理論的に究明しようとするものである。 佐藤清人は、アメリカの文芸批評家エドマンド・ウィルソンの著作において政治家レーニン、詩人プーシキンさらに・シアの国家と共産主兼、ロシアの一般民衆が・どのように表象されているかを考察した。 阿部宏慈は、ロシア・バレエのフランスにおける受容とロシア・イメージのも問題を考察する一方、ブレーズ・サンドラールの『シベリア横断鉄道とフランスの小さなジャンヌ』におけるロシア・イメージについても論じた。 中村三春は島田雅彦の初期の作品「優しいサヨクのための嬉遊曲」から『エトロフの恋』にいたるまでの小説に見られるロシア・イメージの変遷をたどった。 中村唯史は1830〜1840年代におけるペテルブルグとモスクワの比較について考察し、それがロシアの自己表象といかに関わっているかを論じた。 渡辺将尚はブレヒトがソ連・共産主義を厳しく批判したにもかかわらず、ソ連の強力な影響下で建設される東ドイツに希望を持ち続けた矛盾を解明した。
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