研究課題/領域番号 |
17520258
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
梶 茂樹 京都大学, 大学院・アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (10134751)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,790千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 390千円)
2007年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | ウガンダ / トーロ語 / アンコーレ語 / 声調 / 比較 / ニョロ語 / バンツー系 / ハヤ語 / フォート・ポータル州 / 語彙的声調 / 文法的声調 / ブィシ語 / バンツー祖語 / ブンディブジョ州 / アンバ語 / ツァ語 / 母音 / Uganda / Bantu / Tooro / Tone / Comaparative / Tone loss |
研究概要 |
ウガンダ西部には比較的大きい言語としてAnkole語、Kiga語、Tooro語、Nyoro語の4言語があるが、それ以外にもKonjo語、Bwisi語、Amba語、Gungu語など様々な言語が話されている。系統は、すべてバンツー系である。それらのうち、Ankole語など4大言語と、そのすぐ南に話されているタンザニアのHaya語を加えた5言語は、その類似性により、しばしばRunyakitaraとして1つのグループにまとめられる。しかしながら、その声調体系は驚くほど異なっており、本研究は、まだデータのない言語を現地フィールドワークにより調査すると同時に、どのようなプロセスを経て、現在のそれぞれの体系に至ったかを比較研究によって明らかにすることを目的とした。 Haya語とAnkole語についてはすでに調査が完了していたため、現地調査は主としてTooro語について行われ、貴重なデータが得られた。また一部Nyoro語、Bwisi語、Amba語についても調査を行ったが、3年間という期間では、集中しえたのはTooro語のみである。 Haya語、Ankole語、Kiga語、Tooro語、Nyoro語の5言語の声調について特徴的なことは次の点である。5言語のうち一番南のHaya語が声調のパターンの区別を最も多く残しており古い体系を示している。そして、Ankole語、Kiga語、Tooro語と北に行くに従って区別は少なくなる。特にTooro語では語彙的声調の区別をなくし、終わりから2音節目が常に高く発音される点が特徴的である。ただTooro語の北に話されるNyoro語については、予備的調査しかなしえなかったので確定的なことは言えないが、語彙的声調を保持しているようである。なお、Tooro語で終わりから2音節目が常に高く発音されるのは、Haya語、Ankole語で最後の音節が高声調のものは高声調がそこでは実現されず、1つ前の音節に移ることと関係ある。またHaya語、Ankole語ですべて低声調のものはNyoro語では、Tooro語より高声調がさらに1音節左に進み、終わりから3音節目が高くなることも極めて特徴的である。
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