研究課題/領域番号 |
17520280
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
平賀 正子 立教大学, 社会学部, 教授 (90199050)
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研究分担者 |
久米 昭元 立教大学, 経営学部, 教授 (50131199)
小山 亘 立教大学, 文学部, 准教授 (30366942)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 異文化語用論 / ジャンル分析 / 認知もデル / 日英比較 / 対人コミュニケーション / 異文化コミュニケーション / チュートリアル / 談話分析 / 認知モデル |
研究概要 |
異文化語用論の方法論的問題として従来指摘されてきたパラレル・テキスト確保の困難さ、およびそれに起因する比較対照基準設定の妥当性を解決するために、本研究では、ジャンル分析という手法を導入した。日英における教育ジャンルに限定してデータの収集および分析を行い、そこで働いている暗黙の文化的・社会的前提に対する認知モデルの構築をはかった。また、異文化接触時の対人コミュニケーションに対して実践理論という視点からの分析を加え、言語学的語用論研究の枠組みを越え、コミュニケーション参与者の相互行為および交渉行為として、より実証性の高い異文化語用論の理論づけを模索した。具体的には、イギリスの大学教育における日本人留学生の英語実践を分析することにより、日本人留学生が内包する日本型教育システム、社会文化的前提が読み取れ、それらを英国型教育システムと対比させた上で、異文化語用論へ接近するための認知モデルの構築を試みた。授業のビデオ録画、観察記録、回顧インタビュー、半構造化インタビュー、質問紙調査から得られた知見を統合し、より精度の高い認知モデルを提案した。このモデルに従って、教師と学生の談話データの新たな側面を示すことが出来た。特に日本人留学生の談話に頻出する「学生のタイプ」、「アカデミック・ハビタス」「沈黙」などの機能と意味について、日本人学生独自の認知モデルがあることを示した。また、それが固定的なモデルなのではなく、異文化コミュニケーションとしての制度的談話の中で構築・再構築される動的なプロセスをはらむことも確認された。この基盤研究において収集したデータのコーパス化を行なうと同時に、分析結果を論文や報告書にまとめ、学会などで発表した。
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