研究課題/領域番号 |
17520282
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 南山大学 |
研究代表者 |
村杉 恵子 (斎藤 恵子) 南山大学, 外国語学部, 教授 (00239518)
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研究分担者 |
阿部 泰明 南山大学, 人文学部, 教授 (40159447)
齋藤 衛 (斎藤 衛) 南山大学, 人文学部, 教授 (70186964)
鈴木 達也 南山大学, 外国語学部, 教授 (10206500)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,570千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 生成文法 / 文法獲得 / 有標 / 無標 / 過剰生成 / VP-shell / パラメター / 複合述語文 / 非対格動詞 / 複合使役動詞 / 動詞の獲得過程 / 普遍文法 / 生成文法理論 |
研究概要 |
現代言語学において有標性はどのように捉えられるのかについて言語獲得と言語理論の両面から理論的実証的に考察した。特に言語獲得の中間段階に見られる過剰生成や文法的誤用に焦点をあて、なぜ幼児は、それぞれ異なる環境に育つにも関わらず、同じような文法的誤りをするのかという問いを追求することによって、文法の無標性と有標性について研究した。 本研究は、複合名詞句ならびに複合述語文について、比較統語論研究と言語獲得研究の両面から、人間言語において無標とは何かについて考察するものである。複合名詞句についてはMurasugi(1991)において提案された関係節を題材とした構造の無標性に関する研究を基礎に、日本語を母語とする幼児はどのような誤用をするのかを、自らが構築したデータベース、ならびにCHILDESを中心とした公のデータベースをもとに実証的事実の検証を進めた。さらに本研究は、複合述語文の統語的分析と言語獲得研究を詳細に行い、この科学研究費プロジェクト3年間の間に、自動詞、他動詞、使役文、の獲得段階に見られる誤用を詳細に調査し、それらの誤用を統一的に説明することのできる理論的分析をVP SHELL構造を用いて提案した。更に、研究分担者による日英後の文法研究も基礎として、この生成文法の枠組みでの提案が他の複合述語文にも適用可能かどうかにについての詳細な検討を重ね、本研究プロジェクト最終年度には、使役文の場合と同様、複合述語の構造をもつ可能文についても説明力をもつとする仮説を提案した。 これらの実証的理論的研究から、無標のパラメター値が誤用として言語獲得の段階に現れる実際の表れ方について、過少生成、過剰生成の両面について理論的に説明し、その習得可能性についての研究をまとめ、国際的なジャーナルや国際学会において発表する機会に恵まれた。
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