研究課題/領域番号 |
17520283
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
原 大介 愛知医科大学, 看護学部, 教授 (00329822)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,550千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 言語学 / 日本手話 / 音節 / 適格性 / 情報量 / 音節(語) / 音素配列 |
研究概要 |
本研究では、音節情報量制約以外に、音節の適格性を左右する条件を探し出すために、以下の研究を実施し、以下のような研究成果を得た。 ○平成17年度:音節情報量制約を遵守しているにもかかわらず非適格とみなされる音素結合はタイプ3(両手手話:利き手と非利き手の手型が異なり、利き手は動くが非利き手は動かない)と呼ばれる音節に多く見られるので、特定の条件を満たすタイプ3の音素結合を人為的に作成した。これらの音素結合を、日本手話母語話者に表出してもらい、それらすべてを動画像として電子的に記録した(約2300個)。 ○平成18年度:動画撮影した手話音節を、アンケート調査用に再編集(各単語の提示時間や、単語間の間隔を調整)し、その適格性に関するアンケート調査を行った。アンケート調査には、日本手話を母語とする者7名の協力を得た。アンケートでは、手話音節の適格性に関して、5段階で評価を行ってもらった。 ○平成19年度:前年に実施したアンケートの集計・分析、音節の適格性決定、適格性条件の検討を行った。検討の結果、音節情報量制約を遵守する音節に適用する音節の適格性に関して、1.タイプIIIの音節では、薬指(7系列)または中指(8系列)またはその両方(78系列)のみを選択指とする手型が利き手に現れることを禁止する制約が存在することを示すデータを得た、2.3系列および4系列の手型のように、卓出性を有する指が3本または4本ある手型は利き手手型に現れないことを示すデータを得た、3.音節の適格性は、音節全体の情報量により決まるだけでなく(音節情報量制約)、音節を構成する下位構造の情報量にもとつく制約も存在していることを強く示唆するデータを得た。特に、左右手型の情報量が音節全体の情報量に占める割合が80%を超える音節は非適格であることを示すデータを得た。
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