研究課題/領域番号 |
17520317
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
藤原 保明 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (30040067)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 英語 / 不定代名詞 / 通時的研究 / 語形 / 機能 / 語尾 / 複合不定代名詞 / 用法 / 中英語 / 近代英語 / 数量詞 / one / 英語の諺 / 限定用法 / 独立用法 / 新情報 / 旧情報 / 脚韻 / カンタベリ物語 |
研究概要 |
平成17年度〜平成19年度の3年間に、著書1点と学術論文6点を公刊し、学会発表を4回行なった。研究課題に直接関わる成果は次の3点に集約できる 第一に、不定冠詞a/an が13世紀以降に数量詞one から発達して以来,2種類の配分用法('many one'のような「不定代名詞+one」と'many a〜'型の「不定代名詞+a+単数名詞」)が対立するようになるが、15世紀から17世紀初頭までの約200年間に両者が韻律、語形成、情報構造の観点からどのような特徴を示すかを明らかにした。 第二に、中英語から現代英語までのoneで始まる諺を分析し、i)oneは用法によって意味が異なり、非独立の限定用法では数詞の「1」が基本であるが、独立用法では一般に「人」を表し、a man と交替し得る、ii)manで始まる場合、a manとなる例が最も多く、a womanと対比されない限り「男」を意味することはないiii)無冠詞のmanとmenで始まる場合、「女」を表す語と対比されない限り「男」は表さない、などの結果を得た。 第三に、不定代名詞の語尾の脱落過程を形容詞と対比しながら分析し、i)manyなどの複数形の語尾eは使用頻度が高く、慣用的な場合に脱落しやすい、ii)形容詞の場合、Mandeville's Travelsでは、「強変化・単数形ては無語尾、それ以外の屈折形ではeを伴う」という一般化の例外が多く見られる、 iii)これらの例外は無原則ではなく、三つの型に分類でき、それぞれに無標・有標の語形が存在し、iv)限定用法の場合には「有標の語形は主要語である名詞の後位置という有標の位置を占めることはない」という原則が確立していることを明らかにした。 上記以外の公刊された著書・論文のうち、『英語の語形成一通時的・共時的研究の現状と課題』所収の「古英語の語形成」(210-277頁)は平成14〜平成16年度の科研費による研究成果の一部である。
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