研究課題/領域番号 |
17520318
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語学
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研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
牛江 一裕 埼玉大学, 教育学部, 教授 (10134420)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,950千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 150千円)
2007年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 擬似関係節 / 文法の拡張 / 言語獲得 / 動的文法理論 / 自由関係節 / be動詞の重複 / 提示構文 / 統語的不確定性 / 分裂文 / 擬似修飾部 / 提示文 / 拡張 |
研究概要 |
本研究の目的は、自然言語の統語構造における平行的多重性の存在を実証的に検証し、そのような構造の多重性自体を明確に捉え、適切な範囲でそれを可能とする文法理論を構築するとともに、その多重性が意味構造とどのように関係するのかを明らかにすることにあった。 具体的成果としては、現代英語のとくにインフォーマルな会話やインターネットなどで近年多く観察されるようになってきたbe動詞の重複現象について言語事実を詳細に調査することから、もっとも基本的と思われるis isという重複から、are isやwas wasなど他の形への拡張が、基本形の持ついくつかの特徴のひとつを変化させることにより順次派生的なものに拡張していることを明らかにした。そして、be重複現象の拡張様態を説明する枠組みとしてKajita(1977)以降展開されてきた動的文法理論、拡張理論が有効であることを示した。 また、擬似関係節を含め、大きく関係節・分裂文全体を含む大きな構文グループについて、言語獲得過程を通して徐々に発達するにつれて互いに密接な関係を持ちながらそれぞれの特徴を持つに至る、また、言語獲得においてその構文の初期段階で起こったことが、最終的に獲得された大人の文法における様々な部分に影響を及ぼしていることを明らかにした。しかも、そこには基本的なものから派生的な変種へという拡張の関係がある。さらに、言語獲得の過程で先に現れたものが、それより後になって現れたものよりも、最終的に出てくる大人の文法から見れば、必ずしも基本的なものとは限らない、という示唆を与えた。
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