研究課題/領域番号 |
17520337
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
英語学
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研究機関 | 鶴見大学短期大学部 |
研究代表者 |
小倉 美恵子 鶴見大学短期大学部, 総合教育, 教授 (60074291)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 言語変化 / 言語淘汰 / 言語ゲーム / 多義語 / 社会的ネットワーク / スモールワールドネットワーク / 複雑適応体系 / 語の頻度 / 言語拡散過程 / ネットワーク |
研究概要 |
1.言語変化と社会的ネットワーク 言語は、生成的、知覚的、認識上の制約に適応すべく変化するという言語淘汰と、変化は個々の人の相互作用により起こるとする言語ゲームを統合した言語拡散過程において、スモールワールドネットワーク、及びスケールフリーネットワークという異なった社会的ネットワークがどのように影響を及ぼすかを、英語史上からのデータとシミュレーションにより調査を行った。シミュレーションをすることで、多様な現象の背景にある法則を明らかにすることが可能となり、言語変化の拡散による複雑適応体系をより明確にすることができた。 2.英語の語義のネットワーク体系 現代語と古英語をデータに用いて、単義語、多義語相互間におけるネットワーク体系、特にスモールワールドネットワークを明らかにした。WordNetに基づき、現代英語の名詞141849語、動詞11306語について、A Thesaurus of Old Englishに基づき、古英語の名詞18265語、動詞7161語について、単義語、多義語、同義語、頻度、hypernym、初例及び最終例の年代の情報を盛り込んだデータベースを完成させた。次にWordNetに基づく現代英語の動詞と名詞、A Thesaurus of Old Englishに基づく古英語の動詞と名詞について、単義語のみの場合、及び単義語に多義語を加えた場合の距離と、群を形成する語義数を統合することにより、単義語に多義語が加わることにより、緊密なスモールワールドネットワークを形成することを明らかにした。更にスモールワールドネットワークを形成する上で最も重要な要素は語の頻度であり、頻度の高い語ほど基底を成すhypernymy treeの上位を構成しており、この体系は時代を通して頑強であることを膨大なデータに基づいて実証した。 1及び2の研究は最新のネットワーク研究と膨大な歴史的データを結びつけた世界初の試みであり、学会で大きな反響を得ることができた。
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