研究課題/領域番号 |
17520358
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本語教育
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研究機関 | 阪南大学 |
研究代表者 |
中山 惠利子 阪南大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (60299021)
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研究分担者 |
陣内 正敬 関西学院大学, 総合政策学部, 教授 (70154424)
桐生 りか 国立国語研究所, 研究開発部門, 研究補佐員 (80415611)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 日本語教育 / カタカナ教育 / 外来語 / カタカナ文字 / カタカナ語 / 基本カタカナ語 |
研究概要 |
2ヵ年の研究期間において、初年度は教育現場の実態調査を、次年度は文献調査を実施し、それぞれの結果を中間報告書と成果報告書の2冊の報告書にまとめた。2ヵ年の調査結果から、次のような問題や課題があることがわかった。 2.文字教育においては、カタカナ文字を実際に導入している教育機関の約4割はひらがな文字の目標とは異なる目標を設定しており、定着についても約4割の機関は「あまり定着していない」「そもそも定着を確認していない」と回答している(調査対象48機関)。 3.語彙教育においては、多くは教材に出現するカタカナ語を導入するにとどまり、類義の和語・漢語との区別を教えるなど、しっかりとした語彙教育を行う教師は多くない。 4.教授法においては、定着がなかなか図れないといわれる、ひらがな導入直後の導入時期を改善しないまま放置している。 5.教材においては、基本カタカナ語がないため、それに基づいて語の選定をし、語義や用法、類語との比較など使用実態に基づいて多様な情報を付した教材が存在しない。 6.教師用参考書においては、カタカナ指導に割くページは少なく、現代日本語におけるカタカナ語の重要性を説くものも少ない。 7.従来カタカナについては、学習者の苦手意識ばかりが言及されてきたが、学習者は苦手意識を持ちながらも、カタカナの存在を容認しており、6割に上る学生は「もっとしっかり教えてほしい」という希望を抱いている(調査対象479人)。 以上のことから、まずは教える側のカタカナ教育に関する問題を改めていくことが重要であり、教材や教授法の改善と同時に教師の意識改革をする必要があることが明らかになった。
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