研究課題/領域番号 |
17520389
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外国語教育
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
井狩 幸男 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 助教授 (60193158)
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研究分担者 |
田畑 雅英 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 助教授 (50171872)
添田 晴雄 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 助教授 (30244627)
福島 佳行 (福島 祥行) 大阪市立大学, 大学院文学研究科, 助教授 (20254378)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | シャドーイング / ディクテーション / 速聴 |
研究概要 |
新たなシステムを導入し、授業中に学習者にシャドーイング練習を課し、サーバに取り込んだ学習者の言語活動データを分析する実証的研究を行った。 平成17年度の調査では、既修外国語の英語と、新修外国語のフランス語・ドイツ語では学習効果に差が見られた。英語の場合、実験群・統制群ともに事前テストよりも事後テストの結果が悪かったのに対し、フランス語・ドイツ語では、両群とも事前テストよりも事後テストの方が良いという結果が得られた。また、平成18年度の調査では、英語では、前年度調査結果とは異なり、速さの異なるシャドーイングとディクテーションを併用した2クラスと、ディクテーションのみの1クラスで、事前テストと事後テストを比較した結果、シャドーイングを行ったクラスの方が、行わなかったクラスよりも成績がよかった。また、速さの異なる2クラス間の比較では、速い方のクラスが遅い方のクラスよりも成績がよかった。一方、フランス語のクラスでは、事前テストと事後テストを比較・検討すると、シャドーイング効果による成績の上昇は確認されなかった。但し、シャドーイング文の意味内容を事前に提示した群と非提示の群では、統計的有意差はないものの、提示群の方が非表示群よりも成績向上度が高かった。 過去2年に亘る調査・研究において、シャドーイングが、言語学習に有効に機能する可能性が示唆されたものの、「速い速度で聞かせた方が、普通の速度で聞かせるよりも処理速度の上がることが予想され、事後テストの結果において実験群と統制群で差が生じる」という仮説は、これまでの調査・分析でまだ検証されたとは言えない。シャドーイングの有効性を示すには、今後さらに、ディクテーションを行わないシャドーイングのみのクラスで継続して実験を行うことにより、データ収集を進める必要がある。
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