研究課題/領域番号 |
17520422
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
日本史
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
高橋 美貴 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (90282970)
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研究分担者 |
平川 新 東北大学, 東北アジア研究センター, 教授 (90142900)
斎藤 善之 東北学院大学, 経済学部, 教授 (00196023)
篠宮 雄二 中部大学, 人文学部・歴史地理学科, 准教授 (60293677)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,960千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 360千円)
2007年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 三陸 / 海村 / 生業史 / 文書 / 史料整理 / 社会史 / 地域史 / 史料保存 |
研究概要 |
本研究は、近世の奥州海村に残された文書史料の悉皆的な整理・調査・分析を通して、地域社会において人びとが自らを取り囲む環境のなかで作り上げてきた生業史・社会史といったミクロな歴史世界を、その時代の社会的・経済的環境というマクロな状況との相互関連のなかで復元する作業を行うことを目的とした。近世奥州の海村は、河海と山とが密に入り組むという独自の自然環境と、それらと結びつき互いに連動することでなりたった独自の生業・生活文化をもち、さらに流通などを通して広域的にも相互連関するネットワークの拠点にもなっていた。本研究では、(1)この地域に点在するこうした海村を拠点にして、これまで未整理のまま放置されてきた古文書を中心とする歴史資料を発掘・整理し、それらをデータベースとして整備すること、そして(2)作成したデータベースに基づき、奥州海村における社会像の復元とそれをもたらした自然的な条件や社会的・経済的な背景を明らかにすること、という二つの作業を進めた。具体的には、(1)岩手県大船渡市三陸町綾里に残存する巨大な近世・近代史料郡である「千田家文書」の整理・デジタルカメラによる撮影・目録化と、目録化が完了した範囲内での史料を用いた現地報告会の実施、(2)将来的な論集の発行に向けて、宮城県石巻市北上町などに残された複数の史料郡を利用した近世の奥州海村に関する生業・社会・経済に関する個別研究・論文の報告・執筆を進めた。なお、(1)の作業では、仙台や東京の大学院生や地元郷土史研究会メンバーらの協力を得つつ、歴史史料の整理・撮影を同時並行で進める「奥州方式」と呼ばれるスタイルで調査を進めた。そこで得た史料を用いた現地報告会と合わせて、史料の扱い方や実践的な史料整理・活用の習得機会としても一定の意義を果たし得たと考えている。
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