研究課題/領域番号 |
17520491
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
西洋史
|
研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
三浦 清美 電気通信大学, 電気通信学部, 准教授 (20272750)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 300千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
|
キーワード | 中世 / ロシア / 異端 / 写本 / 信仰 / 儀礼 / 異教 / オピサニエ / オビサニエ / 民衆 / 中世ロシア / キリスト教 |
研究概要 |
本研究は、中世ロシアにおける諸異端の系譜を探求することにより、中世ロシアの宗教性の全体像を再構築しようと志すものである。より具体的には、中世ロシア諸異端(ストリゴリニキ、ユダヤ主義)の民衆的基盤が、「異教糾弾文書」においてしばしば言及される「ロードとロジャニツァ信仰」にあったとする研究代表者の仮説を、中世ロシア諸異端とこの異教信仰との内在的な類似性(宗教儀礼、信仰内容など)の探求を通じて立証することが課題となる。この課題の解決のために、現象の同時代の、ないしは、少し下った時代の写本文献と、近代スラヴ人文科学の展開のなかで収集されたフォークロア、民俗学資料を比較対照するという複合的手法を採用した。 しかしながら、上記の課題を遂行するために必要な資料が、現在のところ、まだ十分ではない。前者の文献資料については、古典的著作において、異教糾弾を直接のテーマとした一部の作品が扱われているが、写本自体にどんな作品が収録されているのかはいまだ不明であり、写本の全体像をうかがい知ることはできない。中世ロシアの思潮をイメージするには、写本がどんな目的のために編纂されたのかを知る必要があり、そのためには、収録作品を詳細に検討しなければならない。したがって、本研究は、ロシアの図書館写本室、文書館において史料を整備することから出発する。そのさい、詳しい内容を検討すべき写本として、ノヴゴロド・ソフィア写本1262(14世紀)、ノヴゴロド・ソフィア写本1285(15世紀)の二つが候補に上った。 ノヴゴロド・ソフィア写本1285に関しては、平成17年8月のロシア連邦共和国サンクト・ペテルブルグ滞在研究によって、写本所収作品一覧(オピサニエ)の作成をおこなったが、それを受けて平成19年9月には、ふたたびサンクト・ペテルブルグ滞在研究をおこない、オピサニエの作成を完了した。本研究の研究成果は、具体的には、この二つのオピサニエである。
|