研究課題/領域番号 |
17520552
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
嶋 陸奥彦 東北大学, 大学院・文学研究科, 教授 (30115406)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,710千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 文化人類学 / 韓国 / 家族 / 朝鮮時代 / 奴婢 / 奴碑 |
研究概要 |
本研究の目的は、韓国の家族構造の歴史的変化を追求する一連の研究の一環として、家族研究の視野の中に最下層の人々をも取り込むことによって韓国の家族研究の幅を広げるとともに、支配者である両班階層の世帯構成の全容をより完全な形で解明することを目的とする。分析した資料は1690年から1753年までの大邱地方の戸籍である。本研究により、以下のような新しい知見を得ることができた。 1. 17世紀末〜18世紀前半においては、良賤交婚の比率が極めて高く、良民の内の低い階層と奴婢階層の間では、日常の社会関係にほとんど区別がなかったと解釈できる。 2. しかし外居奴婢の戸は良民の戸に比して遙かに定着度が低く、かつ家族構成において戸内で世代交代を行えるような安定した状態ではなかったと見られる。 3. 戸籍に記録された奴婢の性比はきわめてアンバランスであり、奴について記録からの漏口が多いことが明らかである。しかし奴婢の父母名に着目すると、相当程度に安定した婚姻関係が結ばれていたことが判明する。 4. 良民階層においては父系家族への転換が始まる時期であるが、率居奴婢に関しては母系的な傾向が強化される。これは奴婢従母役制の徹底化という法制の変化に対応する。 5. 奴婢の所有者と奴婢の関係は、単に支配/被支配では説明しきれない相互依存性が垣間見られ、moraleconomy的な視点からの考察が必要ではないかと考えられる。
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