研究課題/領域番号 |
17520561
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
文化人類学・民俗学
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研究機関 | 大東文化大学 |
研究代表者 |
高桑 守 大東文化大学, 国際関係学部, 教授 (60127769)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,070千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 漁民家族 / 夫-妻関係 / ライフヒストリー / 家族誌 / 漁民社会の民俗形成 / 女性の役割 / 漁民社会の地域変化 / 伝承主体 / 漁民社会 / 伝承主体論 / 漁民の家計 / 漁民の妻の経済活動 / 俗信・信仰 / 漁民社会の現代的課題 / 民俗形成と変容 / 伝承主体としての漁民家族 |
研究概要 |
本研究は平成17年度から平成19年度の3カ年にわたり日本の漁民社会3地域(大分県佐伯市米水津、山口県下関市吉母浦、宮城県牡鹿郡女川町江ノ島)において民俗形成や民俗変容に果たしてきた漁民家族の実態や役割を、ライフヒストリーや家族誌の作成などの分析を通して微視的に検討しようとする試みで、民俗の持続や変革にかかわる伝承主体として漁民家族の把握をめざすものである。そのため、上記3地域において継続的に現地調査を実施し、それぞれの地域で2〜3家族をサンプリングした上で、漁業の変遷や漁業の選択、あるいは漁家経済、社会的参加、信仰事象など地域の民俗に対して、それぞれの漁民家族がどのように対応し、選択するかを検討した。とりわけ漁民家族の夫-妻関係を主軸にそのライフヒストリーや家族誌的分析を試みてきた。その結果、それぞれの家族において、種々の相異は認められるものの、総じて、漁民家族にあっては、夫-妻関係において妻(女性)の発言や行動が大きな作用性をもち、夫の漁業戦略や漁家経済(消費行動も含む)、さらには漁民社会における夫不在の間の女性の積極的社会参加に女性の役割の大きさを確認することができた。地域変化や民俗形成に漁民家族の単位でとりわけ女性の果たす役割の重要性を、この微視的考察によって明らかにすることができた。
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