研究課題
基盤研究(C)
本研究では、グローバル化の進展に伴って高まる市民社会の抗議運動に注目し、国境を越えてNGOや社会運動体の参集を可能にする条件(要因)を明らかにすることを目的とした。また、大衆運動・抗議運動の生じる場を、社会運動が提起する問いを可視化・集合化する公共空間と位置づけた。そして、毎年1月に開催される世界社会フォーラムをこの公共空間とみなし、参与観察および情報収集を行った(2006年マリ、2007年ケニア)。その結果、アフリカ、ラテンアメリカ、アジアの三大陸の異なる社会的文脈において、異議申し立ての内容には差が見られたものの、討議のための開かれた社会的空間の創造という世界社会フォーラムの基本的な考え方は、異なる文化的環境においても適応可能であることが明らかになった。一方で、当初、国際NGOは、この公共空間で構築された要求を政策形成プロセスにのせる役割を果たすと仮定したが、実際には国際NGOと社会運動との間には大きな亀裂があり、その関係は、地域(アフリカ、ラテンアメリカ、アジア)によって大きな差があることが分かった。このような分析結果については、論文「世界社会フォーラムに集う「マルチチュード」」『接続Vol.6』、および「「マルチチュード」が創る開かれた空間」『接続Vol.7』にまとめた。国際NGOと市民社会のまた、初年度にWorld International Studies Conference of World International Studies Committeeにおいて中間発表を行い、3年間の研究総括として、"Alter-Globalization Movement at the Crossroads"をまとめ、49th Annual Convention of the International Studies Association(ISA)において研究発表を行った。
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接続 7巻
ページ: 2-17
馬橋憲男・高柳彰夫編『グローバル問題とNGO・市民社会』(明石書店)
ページ: 105-123
Setsuzoku
Norio Umahashi and Akio Takayanagi eds., Global Issues anciNGO, Civil Societg Akashi Shoten
接続 6巻
ページ: 154-176
明星大学研究紀要-人文学部 第42号
ページ: 87-102
40007448519
http://morin.xsrv.jp