研究課題
基盤研究(C)
本研究の成果は、史料収集の完結と研究発表に大別できる。第1に史料収集では、フランス7、アルジェリア2、モロッコ1、セネガル1、ラオス1、ベトナム2の6ヶ国13館の国立文書館および商工会議所文書室で、世界中に分散的に現存するフランス植民地商工会議所文書を収集した。とくにアルジェリア商工会議所の50年分の議事録6千枚や国際商工会議所議事録は完全複写したが、総収集史料が国境を越えて1万枚に上ったことは、フランス本国にも旧植民地現地にも前例のない、包括的な史料集積の試みだと歓迎された。第2にインタビューとして、ラオス商工会議所副会頭・元会頭やホーチミン商工会議所副会頭など、フランス時代から社会主義時代を生き抜いた高齢者にフランス語取材を実現した。第3に研究発表としては、方法論面で、北海道高等学校教育研究会年次大会で招聘基調報告を行い、共著書『外国経営史の基礎知識』の刊行や共訳書『社会史・経済史の新地平』の翻訳を終えた。第4に実証面では、政治経済学・経済史学会北海道部会や三田経済学会で研究報告を行い、"Origines du pluralisme des relations sociales en France"や「経営者団体の誕生と構造変化--フランス土木業者組合の組織史(1882-1900年)--」を完成させた。第5に応用面では、「北大はグローバリズムを超える」「教育の機会平等が崩れる」「北海道の潜在力を引き出す方策は手本がある」の発表を通じて「比較史的検討」の視座を提示した。今回の研究でフランス商工会議所の史料群の全容がようやくほぼ把握できたが、今後はフランス側に史料豊富なベトナム・カンボジア、植民地側に史料豊富なアルジェリア・セネガル等に焦点を絞り、各地域専門家や技術専門家などとの連携により、商工会議所と歴史的・地域的背景の関連等、より具体的な実証分析を深めることが望ましい。
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Histoire Economie et Societe (修正要求付)(掲載許可)
Discussion Paper (Graduate School of Economics and Business Administration, Hokkaido University) Series A, No.2006-180
ページ: 1-47
Discussion Paper(北海道大学大学院経済学研究科) Series B No. 2006-65
ページ: 1-30
Histoire Economie et Societe
Discussion Paper (Graduate School of Economics and Business Administration, Hokkaido University) Series ANo.2006-180
Discussion Paper (Graduate School of Economics and Business Administration, Hokkaido University), Series B No.2006-65
New Directions in Economic and Social History, Sapporo : Hokkaido University Press
Histoire Economie et Societe (修正要求付掲載許可)
Discussion Paper (Graduate School of Economics and Business Administration, Hokkaido University) Series A, No. 2006-180
しゃりばり 294
ページ: 8-19
リテラ・ポプリ 28
ページ: 4-12
Charivari No.294
Litera Popri No.28
しゃりばり 287
ページ: 27-28
Charivari No.287
General Knowledge on Foreign Business History (Tokyo : Yuhikaku)
ページ: 443-443