研究課題/領域番号 |
17530279
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経営学
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
小松 章 一橋大学, 大学院・商学研究科, 教授 (20008767)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,980千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 株式会社 / 第三セクター / 非営利分野 / まちづくり会社 / 証券取引所 / 生活協同組合 / 株式会社立学校 / NPC / 協同組合 / 企業形態 / 構造改革 / 規制緩和 / 共同組合 |
研究概要 |
非営利分野というと今日ではNPOのイメージが強いが、歴史を振り返るならば、公企業に代表されるように多くの例がある。本研究では、非営利分野を広義に理解し、伝統的な分野から、昨今の規制緩和によって認可されることになった構造改革特区内の株式会社立の学校・病院等まで、非営利分野を幅広くカバーすることとし、それらの経営実態を客観的に調査した。そのうえで、非営利分野における株式会社がもつ新しい可能性を探った。 実態調査編で取り上げた非営利事業のケースは、具体的には、以下の7つのカテゴリーである。1公的セクター(国)、2公的セクター(地方第三セクター、第三セクター鉄道、まちづくり株式会社)、3証券取引所、4生活協同組合の子会社、5株式会社立学校、6株式会社立病院、7民間非営利株式会社。 これらのうち、公的セクター(国)と地方第三セクターは、経営限界が明らかになりつつあり、民営化の方向にある。第三セクター鉄道やまちづくり株式会社は、地方経済の衰退傾向の中で地域振興を担って努力しているが、経営環境は厳しい。規制緩和によって構造改革特区内に認可された株式会社立学校は、多くが初めから株式会社立をもくろんだわけではなく、そのためメディアで注目されているのとは裏腹に、厳しい経営を強いられている。生協は、株式会社との垣根を低めつつある。証券取引所については、株式会社に移行した3取引所と会員制組織にとどまる2か所を比較対照した。 今日、非営利分野の株式会社で新しい可能性を最も秘めるものは、民間非営利株式会社(NPC)である。これらは、きわめて多様な存在であり、民間人の知恵の多様性を反映しているといえるが、いずれも設立後間もないこともあって、黒字を出すところまでは達しておらず、目的とする社会的事業を展開しながらも、今後に経営課題を残している。 以上のように、本研究の成果は、非営利事業の経営実態を総合的に解明した点にある。
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