研究課題/領域番号 |
17530324
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
商学
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
知念 肇 琉球大学, 法文学部, 助教授 (80227321)
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研究分担者 |
兼村 栄哲 駒澤大学, 経営学部, 教授 (50247243)
ロイ ラーク 立教大学, 経営学部, 教授 (40248167)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | サプライチェーン / ロジスティクス / ECR / QR / モジュール化 / マス・カスタマイズ / CPFR / 6シグマ / サプライチェーン・マネジメント / マス・カスタマイゼーション / リレーションシップ / 物流 |
研究概要 |
サプライチェーン・マネジメント(SCM)についての議論を研究代表者知念を中心に2年度にわたり様々な角度から行うことができた。SCMに関しては、欧米企業のリエンジニアリングから始まったといってよい。そのために、SCMに関する見解は様々なものであった。フォードやゼロックス等は、日本企業のように数少ないサプライヤーと長期安定的な取引関係を構築するようになった。モトローラーは、日本企業の品質管理を徹底的に研究した。欧米企業にとって、日本企業のJITに代表される管理手法がベンチマークとなったのは間違いない。当初日本企業並みを目指していたと思われたが、モトローラーやGEは、日本企業のTQMをしのぐ6シグマという新しい品質管理概念を開発することに成功した。パーソナル・コンピュータの分野では、モジュール化という概念により、日本企業の開発速度をはるかに上回る速度で、しかも低価格により新製品が市場導入されるようになった。 SCMを体系化しようという試みは、1990年代より活発になってきた。エルラム(Lisa M.Ellram)とクーパーは、1990年に創刊されたInternational Journal of Logistics Managementにおいて、産業組織論の理論を使ってSCMの体系化を試みている。SCMは産学協同研究の成果といってもよい側面が多数見受けられる。例えば、1980年にミシガン州立大学の経営学大学院にMLM(material logistics management)と呼ばれるコースが設立された。そこでは購入、製造、物流という各機能間のインターフェイス理解が重要視された。パワーソックスらは、MLMにおける試行錯誤のなかで、後のSCMにつながる概念を多く開発したのである。 ITの高度化により、かつては困難とみなされていたモジュール化やポストポーンメントといった技術が効率的に現場導入されるようになっている。SCMはITを前提にした管理手法とみなされる。マーケティングもブランド・ベース・マーケティングとともにタイム・ベース・マーケティングを重要視するようになってきた。(これらの議論については知念著『新時代SCM論』白桃書房を参考にされたい)今後は知識をもとにした競争が展開されると考えられる。流通において最大の知識を有する卸売業の復権が予想される。これらの研究は今後の課題とさせていただきたい。
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