研究課題/領域番号 |
17530398
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 佛教大学 |
研究代表者 |
浜岡 政好 佛教大学, 社会学部, 教授 (80066422)
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研究分担者 |
岡崎 祐司 佛教大学, 社会福祉学部, 教授 (40257803)
関谷 龍子 佛教大学, 社会学部, 講師 (80340470)
高橋 憲二 公立大学法人島根県立大学, 短期大学部・保育科, 教授 (80206804)
佐藤 嘉夫 公立大学法人岩手県立大学, 社会福祉学部, 教授 (20073033)
林 彌富 佛教大学, 非常勤講師 (40030184)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,710千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 超高齢社会 / 広域合併 / 周辺地域化 / 生活施設の集約化 / 社会福祉協議会の再編 / 限界集落 / コミュニティ・ビジネス / 住民活動の二極化 / 中山間地域 / オンデマンド・バス / 住民自治活動の二極化 / 高齢者福祉の再編 / 地方財政危機 / 行政サービスの縮小 / 住民組織の再編 / 自発的な住民活動 |
研究概要 |
本研究はこの間の地方自治体の広域合併が、従来型の社会サービスや社会福祉サービスの提供を困難にするなかで、高齢期の在宅生活継続の社会的条件を探ることを目的に実施した。そのためにこの3年間、島根県庁、島根県社会福祉協議会および、合併後の大田市、江津市、浜田市、益田市と邑智郡邑南町、同美郷町、同川本町、そして島根県中山間地域研究センターを訪問して、インタビュー調査を実施した。主な知見は以下の通りである。 1.島根県下においては2004年度〜2005年度の2年間で59市町村が21市町村になった。そのほとんどは実質的には町村が市部に編入されるものであった。またこの市町村合併は社会福祉協議会の合併に連動していた。この結果、広大な範域を抱える自治体が誕生した。 2.調査期間は合併直後であり、まだ合併の影響はあまり強く表れていなかった。それは合併時の申し合わせで従来の行政サービスが数年間は継続することになっていたからである。合併で大きな影響を受けていたのは行政サービスよりも社会福祉協議会の活動であった。社会福祉協議会は合併前の自治体との親密な関係が薄れて、人的にも、財政的にも活動が困難になっていた。 3.上記のように合併により従来の行政等による社会サービス、福祉サービスの提供が急激に低下しているわけではない。しかし、都市部と合併し、役場など行政の中心がなくなった地域における住民の辺境意識はかなり強まっている。合併に対する住民の評価はネガティヴである。これはこれらの地域の高齢化が一段と進み、いわゆる「限界集落」化しつつあることとも関連している。 4.高齢化と集落の衰退の進行のなかで住民の危機意識は高まっている。一部では地域の互助的活動や行政と住民活動とのコラボレーション、コミュニティ・ビジネスなども活発に行われている。しかし、こうした動きを広げていくためには、行政によるこれまで以上の財政的、人的なサポートが必要となっている。
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