研究課題/領域番号 |
17530415
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会福祉学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
名川 勝 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (60261765)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,780千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 180千円)
2007年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 知的障害者 / 地域生活 / 金銭管理支援 / 消費生活 / 小遣い帳 / 研修プログラム / 気づき / 知的障害 |
研究概要 |
グループホームにおける金銭管理とその支援のあり方について、小遣い帳の記載に基づく分析と検討を行った。これは以前に行っていた方法論をより子細にし、加えて支援者に対する情報確認などを加えたものである。その結果、入居者の金銭使用が小遣い帳をもっぱらとした限定的な金銭使用経験となっていることが伺えた。これを本研究では個人裁量費目としての小遣いとして位置づけ考察を加えた。また当初検討していた量的な調査については情報確認困難な部分があり、実施に至らなかった。今年度行った小遣い帳調査が現場にとっては応じやすいと思われたため、次年度にはこれを拡張した方法論により再検討を進めていくべきであると考える。 次に金銭管理支援に関する研修方法の開発については、もっぱら東海地方A県を対象として、支援者向けのプログラムを作成することならびに関係機関ネットワーク形成のあり方について検討を行った。まずA県内において知的障害者の支援職員と弁護士有志との作業部会を形成し、事例の収集と分析に努めた結果、知的障害者の消費生活トラブルに対する支援者の気づきが十分ではない点が重要な要素であることが指摘された。そこで基幹的支援者と称した支援者に対する研修プログラムを中心に作成し、実施した。そうしたところ、1回目の研修会において参加者は研修前に比べてトラブルに対する認識が向上した人が9/12だったいっぽう、トラブル対処に対する自己効力感については明確な効果として示されなかった。しかし自由記述を検討すると、対応ノウハウについては習得できたものの、実際のトラブル発見と取り組みの実際について懸念を感じていることがわかった。この結果A県N市における関連機関との連携は一定のかたちを為したが、消費生活センターとの連携については相互の情報共有に際し問題があった。これについては解決にまで至らなかったが、今後の課題とする。 総括として、消費トラブルとその支援に対する基礎的な知見は得られたものの、助成期間中に完遂し得なかった研究もあった。実践的に長期かつ継続的に行うべき部分もあるため、それらについては引き続き検討を進める。
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