研究課題/領域番号 |
17530458
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会心理学
|
研究機関 | 玉川大学 |
研究代表者 |
小林 亮 玉川大学, 教育学部, 准教授 (50340451)
|
研究分担者 |
糸魚川 直祐 武庫川女子大学, 文学部, 教授 (90027962)
橘 良治 岐阜大学, 教育学部, 教授 (80143999)
藤谷 智子 武庫川女子大学, 短期大学部, 教授 (90199349)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,370千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 270千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 子供の価値 / 家族観 / 世代間比較 / 地域比較 / 国際比較 / 文化 / 発達期待 / 家族主義 / 社会変動 / 個人主義 / 集団主義 / ジェンダー |
研究概要 |
本研究では、現代日本社会において「子供の価値」およびそれと関連した家族観をめぐる価値意識が世代によってどのように変化するか、また「子供の価値」をめぐる世代間の価値意識のズレが、家族内での異世代間関係にどのような影響を与えているかを調べるために、母親(N=102)、母親の母親(祖母N=102)、母親の娘にあたる高校生(若者N=102)からなる直系3世代102組を対象に、構造化されたインタヴュー調査を行った。インタヴューでの質問項目は、(1)一般的価値観(個人主義vs.集団主義)、(2)子供の価値(子供がほしい理由)、(3)家族観(家族と自分との関係)、(4)養育目標(発達期待)という家族と子供に関わる4つの価値の側面を含んでいた。インタヴュー調査は、大阪、神戸、岐阜、東京の4地域で行われ、データは上記4側面に関してa)世代間比較、b)地域間比較の2つの視点から行われた。多くの点で有意な世代差が見られたが、若者世代においては年長世代に比べて自分個人の自由を重視する個人主義が強まっている反面、伝統的家族主義の価値観も強く保持されていることが確認された。家族主義に関わる多くの項目において、祖母=高、母親=低、若者=高というV字型の世代間パターンが現れ、日本の若者において価値観の保守化傾向ないし一種の伝統回帰が見られることが明らかとなった。また子供を産む理由としては全世代にわたって精神的価値が優位であることが判明した。部分的に地域差も見出され、岐阜地域が他地域によりも伝統的価値が強いこと、また首都圏においては他地域よりも世代間の差異が顕著であることが示された。本研究は、国際プロジェクトにおける世界11ヶ国のデータと比較検討するための基礎資料を提供するものである。
|