研究概要 |
構造方程式モデリングには, 従来, 以下の3つの大きな問題点があった。(1) 正規性(Normality)(2) 識別性(Identifiability)(3) 同値モデル(Equivalent model) 心理統計学には、大まかに「1次の積率(平均)の構造化による分散分析から、2次の積率(共分散)の構造化による共分散構造分析へ」という流れがあった。それを延長して、高次の積率を構造化すると、(1) ほとんど, どんな分布でも漸近的に有効な推定量が構成でき、(2) 実質科学的に要請があるパス図に関して解と適合度が一意に求まり、(3) 同値モデルに遭遇せずに、適合度の観点からライバル仮説を比較できる、という驚くべき性質が現れる。上記3つの問題点は、実用的な意味からは、ほぼ全面解決することを示した。
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